介護職の真実『本当に介護職員は減少しているの?』をわかりやすく説明します。
介護報酬の改定が2024年に行われるため、そこに向けて政府に対し
「介護職への報酬をもっと増額してくれ!多職種への人材流出が止まらない。介護職員の成り手が居なくなる」
と訴えかける団体が沢山あります。
そこでエックス上でも
「人手不足が深刻で、介護職員が居なくなっちゃうよ。政府は何とかしてよ」
と不安の声が聞こえてきますが、その一方で
「ところで、実際に介護職員って今どのくらい居て、どのくらいずつ減っているんだろうか?」
と冷静な目線を持っている人も見掛けます。
そこで今回は厚生労働省が統計・発表している資料を基に
『介護職員は減っているのか?』
をわかりやすく説明していきます。
この記事を読むことで、
◎、介護業界の言葉の使い方を知ることができます。
◎、介護職員の人数が何人くらいいるのかを知れます
◎、介護職員の増減の推移を理解できます
それでは介護職員の増減について一緒に見ていきましょう!
介護職員の人数、増減推移
<介護職員は増えている>
早速ですが介護職員の増減推移について、結論から言うと
『介護職員は増え続けている』
です。
このように聞くと
「えっ!?介護職員が減っているって言われてるじゃん!ふたひいさんか、関係団体が嘘をついているということですか?」
と疑問が沸きますよね。
それに対してはどちらも嘘はついていません。
介護業界の人達が言っている言葉をよく見て下さい。
「介護職員が減少している」
とは言っていません。
「介護職員の成り手が減少している」
のように言っているんです。
介護職員自体は増え続けていますが、新規で介護職員として就職する人の人数が減ってきているだけなんですね。
勘違いさせようとしているのかどうかはわかりませんが、少なくともその部分を勘違いした介護職員さん達が
「介護職員が減っている!?」
と思い込んでしまっているわけです。
これが実情になります。
とはいえ、
「これが実情です。」
とだけ言われてもモヤモヤすると思いますので、数字を紹介します。
<介護職員の推移>
◎、2017年:約187万人
◎、2018年:約192万人(+5万人)
◎、2019年:約211万人(+9万人)
◎、2020年:約212万人(+1万人)
◎、2021年:約215万人(+3万人)
※()内は前年と比べての増減人数
となっています。
統計を始めて過去約25年くらいの間、介護職員の人数自体は右肩上がりで増え続けているそうです。
そのことは、この数値を見れば明らかですよね。
ただし、毎年5~10万人ずつ増え続けていたのが、1~3万人くらいしか増えなくなっています。
介護業界が
「介護職員の成り手が減っている」
と言っているのはこの部分なんですね。
『増加人数が少なくなってきているだけで、職員は増え続けている』
これは知っておいた方が良いことです。
と言うのも、職員自体が減少し続けていて、しかも政府から補助もほとんど受けられていない業界もあるからです。
そのような業界の人達からすれば
「介護、ふざけんじゃねぇよ!増えてんじゃねぇかよ!」
と怒りを買いかねないからです。
とはいえ、
◎、それ以上に高齢者・ご利用者が増えている
◎、頭数だけで全く仕事をやる気がない職員
◎、口だけうるさくて何もせず、周囲のやる気をゴッソリと削いでいくだけの職員
◎、やりがいを搾取して人を使い潰す役職者
◎、清掃員や用務員さんを介護職として計上して人員配置を満たしていると虚偽申告をしている施設
等も多いので、人手不足という点は間違っていないんですけどね。
とはいえ、私は今後介護業界は人手不足解消していくと考えています。
むしろ
「必要な人材として生き残るために優秀にならなければならない」
とすら考えています。
この辺りについては別記事で詳しく説明しますので、興味がある介護職員さんはまた来てくださいね。
エックスでは気まぐれにこの辺りについても投稿しますので、フォロー推奨です。
介護業界の言葉の使い方の癖
<介護業界は勘違いを誘う言葉を使うのが好き>
この記事の内容を見て、介護業界の言葉使いに少しモヤっとした人も多いと思います。
「普通は、人手不足が深刻という情報と一緒に介護職員の成り手が減っていると言われれば、介護職員自体が減っていると思うでしょうが!?」
とモヤモヤしますよねぇ~。
ということで最後におまけとして、今回のような勘違いを誘おうとしている言葉の使い方の中でも、特に介護業界が好き好んで頻繁に使う代表的な言葉を簡単に紹介して終わりにしたいと思います。
是非この言葉を見掛けたら
「これは、裏に何かあるぞ!」
と疑って見て下さい。
<介護業界が最も好き好んで使う、裏のある言葉>
介護業界が最も好き使う裏のある言葉は
『介護が崩壊する』
です。
この言葉を見掛けたら裏があると疑いの目を向けて下さい。
今回の介護報酬改定において、世間や政府に訴えかけている団体の多くはこの言葉を使っています。
>>>『2024年、介護職の給料がアップする!?』その動きをわかりやすく説明します。
つまり、そこには何か勘違いを誘うことで利益を得ようとする裏があるわけですね。
(※裏が必ずしも介護職にとってデメリットとは限りません。)
ここでの裏は
「社会に必要な介護という業界が崩壊したらヤバいでしょ?介護職員の成り手が減るとそれが現実的になりますよ。報酬増やさなくて良いの?本当にヤバいことになるよ。」
という趣旨ですね。
本当は今回報酬が増えなくても、崩壊はまずしません。
でも、そこで敢えて崩壊という言葉を使うことでインパクトを増しているわけですね。
他にもあずみの里訴訟。
見守りに手が回らない状況下でご利用者が誤嚥・窒息して亡くなり、それを犯罪として訴えられたという事件です。
ここでも
「見守りには限界がある現状で、准看護師が有罪になったら、介護が崩壊する」
との言葉を使っていました。
これにも裏がありましたが、裏に気付かず賛同して署名した介護職員が物凄く多かったですね。
(その結果、最善の判決だったものが覆り、介護現場・ご利用者にとって最悪に近い判決になってしまいました。興味がある人が多ければ記事にします。)
ここでの裏は、准看護師や施設の体質を隠すという意図ですね。
見守りしきれないで事故が来た場合、介護職が罪に問われる可能性があるというインパクトの大きな部分を強調するために介護が崩壊すると使っていました。
そして日本全国の多くの介護職員さん達は、その部分にだけ目が行き、署名をしてしまったわけですね。
この事件は施設や准看護師の問題にまで目を向けていれば
「ん?何かおかしいぞ?」
と気付くんですけどね。
このように、何かしら裏の意図があるときに
『介護が崩壊する』
を使うんですよ。
この言葉は自分達が被害者という立場のまま、相手を脅迫できる都合の良い、強い言葉なので多用したくなる気持ちはわかります。
「このままでは社会に必要な介護という世界が崩壊しちゃうよ。本当に何もしなくていいんですか?」
ということなので、実は関係各所に対して脅迫もしているんですよね。
今回は以上になります。
是非今後の参考にしてみて下さい。
最後に
このような情報をブログよりも早くリアルタイムで発信しているので、エックス(旧ツイッター)のフォローもお願いします。
ブログの方にもまた来てくださいね。