事故報告書の書き方を3個の要点に絞って、わかりやすく解説します。【新人介護職員~ベテランの確認用】

「事故報告書の書き方がよく分かりません!」

「今までなんとなく書いてきたから、後輩に聞かれても教えられない!!」

「私が事故報告書を書いて提出すると必ず”ダメ!書き直し”と返されてしまう!!!」

介護の仕事をしていると、そんな経験をしたことってありますよね。

 

 書き直しって、また似た文章を書かないといけないから労力以上に疲れるんですよね。

「できる事なら書き直しなんてしたくない!一発で受け取ってもらいたい!」

 

という事で、今回はそんな貴方のために

『事故報告書の書き方を3個の要点に絞って、わかりやすく解説します!』

という記事です。

 

 この記事を読む事で

◎、事故報告書をキチンと書くことが出来るようになります。

◎、重要な点だけをピックアップしているので、分かりやすく確認が出来ます。

◎、キチンとした事故報告書が作れて、「全然ダメ!作り直し」と言われなくなります。

 

 それではそんな事故報告書の書き方について見て行きましょう!

 

 

 

『事故の状況』を書くのが一番難しい

 事故報告書の中で

「う~ん、ここは何をどう書けば良いだろう?」

と一番頭を悩ませる部分は

『事故の状況』

です。

※ 施設の書式によって、項目名は『事故の状況』とは限りません。

 

 項目名はともかく、その事故が発生した状況や経緯等を自由に書く欄です。

 自由に書いて良いからこそ難しく、この部分がキチンと書けるか、書けないかで事故報告書の善し悪しが決まってきます。

 

 そんな多くの介護職員の頭を悩ませる事故報告書の

『事故の状況』

 

 ここに

「何を書けば良いのか?」

さえ分かっていれば書きやすくなりますよね?

 それを今から教えます!

 

 事故の状況の部分に記載すべきことは大きく3個です。

①、事故発生前の状況

②、事故発生・発見時の状況

③、ご利用者本人や目撃者の文言

 

 これらがキチンと書ければ

「全然ダメ!書き直し!」

と言われる事はなくなります!

 

 それでは各項目について更に深掘りしてみて行きましょう!

 

 なお、これはキチンとした書類の書き方なので、

「こいつは新人だから絶対に一発で受け取らない!」

のような意味不明なイジメのような考えの上司には対応できませんので悪しからず。

 

 

 

『事故の状況』に記載すべき3個のこと

<①、発生前の状況>

 事故発生前の状況が分かるのであれば、それを書きます。

 

 例えば発生した事故が、一人では立てないご利用者が一人で立ってしまった事による

『転倒事故』

だとします。

 

 その場合には、事故発生前にそのご利用者は

◎、動きが活発だったのか?

◎、それとも落ち着いていたのか?

◎、眠そうにしていたのか?

◎、「トイレに行きたい」等の訴えがあったのか?

◎、要件はなくても、職員を呼ぶ行動があったのか?

等を書きます。

 

 客観的には同じ

『転倒事故』

だとしても、これらの事前の状況によって対策方法は変わってきます!

 

 そのため、同じような事故を再度発生させない対策を考える時に、とても重要な要素となるので

『発生前の状況』

は必須なんですね!

 

 

<②、発生時・発見時の状況>

 どのような状況で事故が起きたのか?

 又は発見したのか?

を書きます。

 

 要は、事故の状況を説明する部分として一番大事な部分ですね。

 これも先ほどと同じ事故で例を出します。

 

 事故発生を見ていたなら

◎、どのような動きをして転倒したのか?

◎、どのように転倒したのか?

◎、どこをぶつけたのか?

等を書きます。

 

 事故を見てはおらず、転倒しているところを発見したのなら

◎、体の向きはどうなっているのか?

◎、体のどちら側を下にしているのか?

◎、体と椅子や車イスの位置関係はどうなっているのか?

◎、車イスのブレーキは掛かっているのか?

◎、車イスのフットサポートは上がっているのか?下がっているのか?

◎、外傷はあるのか?ないのか?

等を書きます。

 

 事故の瞬間を見ていないからこそ、事故の原因となり得る要素を出来るだけ書く必要があるんですね。

 それによって事故の原因を特定するのに役立ちます。

 

 なお、事故の種類や施設によっては介護職員がバイタル測定をすると思います。

 その際には、この部分に数値を記載するのが一般的です。

 

 

<③、ご利用者本人や目撃者の文言>

 これを書かない介護職員がとても多いのですが、これも書いて下さい!

 

 事故発生時に

『ご利用者本人が何と言葉を発しているのか?』

これをそのまま記載して下さい。

 

 介護職員が言葉を聞いて

『こういう意味合いの言葉を発していた』

ではなく、発していた文言そのまま書くことがとても重要です!

 

「食堂で転倒したのに全く関係ない事を言っていますけど、それでもいいんですか?」

と思うかもしれませんが、それでオッケーなので、そのまま記載して下さい。

 

 書き方としては、例えば

『「大丈夫ですか?

 どうして転んじゃったのか覚えていますか?」

と質問したところ

「お前、お正月のお酒は買ってあるか?」

との声が聞かれる。』

 

とか

 

『「どこか痛いところはありますか?」

の声掛けに

「あぁ~うぅ~」

と発語が聞かれるのみだった』

のように書きます。

 

 これを書くことによって

『ご利用者本人の頭の中で何が起こっていたのか?どんな状況だったのか?』

が分かります。

 

 認知症の人の事故を防ぐためには特に重要な部分ですよね。

 

 この部分が判明しないで再発防止を考えると、外部から介護職員都合の

◎、見守りを強化

◎、拘束一歩手前のような方向性

での対策しか浮かんできませんからね。

 

 ご利用者の行動を読み解き、理解した事故防止を検討するには最重要項目ですので、是非記載して下さい!

 

 

 

まとめ

 各項目ごとに

「ご利用者の名前はイニシャルの方が良いのかな?」

「場所は発生場所?発見場所?」

のように、細かい疑問はあるかもしれませんが、間違いなく

『事故の状況』

を書くのが一番難しいですよね。

 

 それは逆を返せば、ここさえキチンと書けるようになれば、事故報告書をキチンと書くことが出来るようになったと言えるということです。

 

キチンとした事故報告書が作れていれば、(意地悪な上司じゃない限りは)

「全然ダメ!作り直し」

と言われることは無くなります。

 

 そして、事故の状況をキチンと書くためには

①発生前の状況

②発生時の状況

③文言

の3点だけ書ければ及第点と、とてもシンプルです。

 

『過去・現在・目撃情報』

 これを意識して書くだけでワンランク上の事故報告書になりますよ!

 

 このように書くと良い事故報告書になる理由は、事故報告書を書く目的にあります。

 そんな事故報告書を書く理由についてはこちらの記事をお読みください。

>>>【介護】事故報告書の目的と知っておくべきこと。「誰が書くの?」等の問題が一発で解決します!

 

 

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