【一般家庭向け】介護士が作る消毒方法マニュアル!【消毒液とその特徴】
新型コロナの影響で一般家庭でも消毒の知識が注目されています。
そこで今回は
「自分の家でもキチンと消毒したい」
「何を使えば消毒効果があるんだろう?」
「どの消毒方法が良いんだろう?」
「色々と種類があるけど、どの商品を使えば良いんだろう?」
「体への影響は何かあるのかな?」
等、このような疑問を持っている貴方向けの内容となっています。
この記事を読めば、貴方も福祉施設職員、又はそれ以上の消毒知識を得る事が出来ます。
しかし、
「色々紹介されても難しかったり、面倒で分からない!」
という貴方に最初に結論を言います。
結論
『一般家庭ではアルコール消毒と煮沸消毒だけで良い』
『アルコールが手に入らない場合はオキシドールで代用』
『その他はオマケ』
家庭ではアルコール消毒だけでオッケーです。
アルコール消毒では行えない浸け置き消毒は煮沸(熱湯)消毒だけでオッケー。
アルコールが品薄で手に入らない場合には過酸化水素(オキシドール)で代用可能です。
その他の方法は参考程度に知っておいて下さい。
「もう少し詳しく知りたい」
という貴方向けに、今回の内容はこちらです。
消毒方法としては6種類になります。
◎、殺菌・滅菌・消毒の違いは?
①、紫外線(UV)消毒
②、熱湯(煮沸)消毒
③、アルコール消毒
④、塩素消毒
⑤、過酢酸消毒
⑥、過酸化水素消毒
ではそれぞれの特徴と注意点等をみて行きましょう!
「もう結論だけで十分です!」
という貴方は何を消毒すれば良いのかのこちらの記事もお読みください。
>>>自粛生活をしていても感染リスクの高い、気を付けるべき意外なもの10選
一般家庭向け消毒マニュアル『殺菌・滅菌・消毒の違いは?』

「消毒しよう!」
と調べていると似た言葉が出てきます。
特に知らなくても問題はありませんが、予備知識として是非頭の片隅に入れて置いて下さい。
<殺菌>
有害な菌・ウイルスを死滅させる作用の事。
どの程度まで死滅させる等の基準はないため、極端な話、1匹でも死滅させれば殺菌になります。
もっとも、今の日本での商品にそこまで詐欺的な商品はないと思われますので、一般家庭においてそこまで神経質になる必要はないと思われます。
<消毒>
有毒性を失くす事。
そのため菌やウイルスに限定した話ではありません。
体に有害なモノの毒性を失くすことを広く消毒と言います。
菌やウイルスを消毒すると表現する場合は、必ずしも死滅させることではありません。
菌やウイルスは生きていても有害じゃなくなった時点で消毒と呼びます。
<滅菌>
全ての菌・ウイルスを死滅させる事。
人体に悪影響があろうと、良い影響があろうと関係なく、全ての菌やウイルスを死滅させることを滅菌と言います。
一番強い作用ですが、一般家庭で滅菌を行うのは不可能ですので、これこそ
「へぇ~そうなんだ」
くらいで良いと思います。
これから紹介していくモノの多くは
『消毒』
になります。
では、一般家庭でも行える消毒方法について、その特徴から、使い方や注意点について見て行きましょう!
一般家庭向け消毒マニュアル『紫外線(UV)消毒』

結論:『ウイルスへの効果は未知数』
紫外線による消毒効果はまだ詳しく分かっていないようです。
しかし、調べると基本的にはウイルスと言うよりも、それよりも大きな微生物に効果が高いようです。
ダニとか、寄生虫とかですね。
紫外線殺菌に関してはキチンとした情報も少なく、福祉施設ではウイルス対策としては基本的に行っていません。
当然私も詳しくないので紹介程度で終わりにします。
あまりウイルス向けではないようなので、新型コロナの主な消毒方法としてはオススメしません。
一応アメリカの研究機関から
『日光の光+高温+多湿』
この条件下では新型コロナウイルスが早く弱まるとの発表も出ましたが、正直現時点では何とも言えません。
盲信する方が危険だと思いますし、条件が限定的すぎて、情報量がまだ足りない状況での内容です。
そのため、現時点では
『頭の片隅に入れておく』
くらいにしておくのが良いと思います。
気になる貴方はこちらの記事をどうぞ。(外部記事です)
一般家庭向け消毒マニュアル『熱湯(煮沸)消毒』

結論:『浸け置き消毒に有効』
<特徴>
新型コロナウイルスとはいえ、結局は細胞を持った生き物です。
そのため、熱湯で死滅します。
かなり強い消毒・殺菌効果があると思われます。
<使い方>
物の浸け置き限定です。
熱湯を桶などに溜めて、そこに消毒したい物を浸け置きます。
菌やウイルスによって熱湯の温度や浸け置く時間に差があり
「結局どれが正解なの?」
と悩む貴方は
『100℃に5分』
これだけ覚えておけば問題ありません。
<注意点>
熱湯ですので火傷(ヤケド)に注意です。
更に消毒したい物が熱に弱いと変形してしまうので、熱に強い食器や物限定です。
熱湯ですから生き物や手指消毒には向きません。
ヤケドどころか、下手をしたら細胞が死滅してしまいます。
拭き掃除にも向きません。
溜めておかないと直ぐに冷えてしまうためです。
一般家庭向け消毒マニュアル『アルコール消毒』

結論:『基本的にこれだけでオッケー』
アルコール消毒は、一般家庭の消毒においてはほぼ万能と言っても良いと思います。
<特徴>
ウイルスや菌の消毒効果があるので、新型コロナウイルスの消毒に有効です。
更に、皮膚に触れても人体に悪影響が出ないので、使う場所を選ばず自由に使えるのも一般家庭用として万能な理由です。
特に知らなくても良い豆知識として、一応新型コロナにどのように作用するのかも簡単に説明します。
新型コロナが人の細胞に付着する機能を破壊します。
そのため、細胞に付着できず感染しなくなるわけです。
消毒とは必ずしもウイルスを死滅させるわけではなく、無害化することと言いましたよね。
まさにアルコール消毒は無害化であって、ウイルスを死滅させるわけではないんですね。
<使い方>
手指消毒、拭き消毒に活用できます。
浸け置きは出来ないので、浸け置きで消毒をしたい人だけはアルコールだけでは足りません。
うがい、手洗いの後に、手に吹きかける消毒に使えます。
更に、食器や食卓、ドアノブ等に吹きかけた後、雑巾で拭き掃除する消毒方法でも使えます。
何度も言うようですが、基本的に人体に害がないので、使い場所を選ばず自由に使えるので家庭用消毒液としては万能です。
アルコール消毒液さえあれば、基本的に他の消毒液は不要です。
<注意点>
直ぐ気化しますので浸け置きには向きません。
更に、アルコールアレルギーの人にも使えませんので、その場合には別の消毒液を考えましょう。
新型コロナの影響で品薄になっているため、手に入り難いこともデメリットの一つかもしれません。
もし手に入らない場合は、何度も言うように、他の方法も検討が必要になります。
一般家庭向け消毒マニュアル『塩素消毒』

結論:『手に入りやすいけど、面倒』
基本的に人体に悪影響がある薬剤なので、そのままでは使えません。
希薄しなければならないので少し面倒です。
<特徴>
キッチンハイター等のいわゆる次亜塩素酸ナトリウムです。
普通にスーパーなどで手に入ります。
アルコール消毒液と違い、新型コロナの中でもネット通販で1週間もあれば届くようです。
『塩素=消毒』
とのイメージがあると思いますので、まさにそのイメージ通りです。
ただしアルコールと違い、使い方や場所を選ぶので万能とは言いにくいです。
これも特に知らなくて良いのですが、一応新型コロナウイルスにどのように作用するのかを少々。
塩素系は新しいウイルスを作り出したり、放出する能力を破壊します。
ウイルスの怖い所は増殖速度にあります。
正直な話、増殖しないなら免疫作用で簡単に死滅させられます。
そのため、塩素系で消毒すると、一番怖い増殖能力を破壊してしまうので消毒効果があるようです。
アルコールとはまた違った作用で消毒するんですね。
<使い方>
塩素系消毒液は物を消毒するのに向いています。
拭き消毒と浸け置き用です。
アルコール消毒液では行えない浸け置きにも向いているので、どこの福祉施設でも塩素系消毒液は採用しています。
ただし、手指消毒やスプレー消毒には向いていません。
<注意点>
酸性の物と混ぜてはいけません。
とにかくまずはこれです!
酸性の食材でも、洗剤でも、消毒液でも、
『絶対に』
混ぜてはいけません。
混ぜてしまうと微量で即死するレベルの有毒ガスを出します。
注意書きにも書かれていますので、一番気を付けなければならない注意点は
『酸性の物と混ぜてはいけない』
です。
その上で、消毒液としての注意点を見て行きます。
塩素系消毒液は基本的に有毒物質です。
だから手指消毒やスプレー消毒には向いていないわけですね。
原液のままとか、濃度が高いまま使うとウイルス以上に悪影響が出ます、
ではどんな悪影響か?
塩素系消毒液は人の細胞を溶かします。
そのため、濃度が高いまま飲んだら即救急搬送です。
必ず規定通りに水で薄めて使用して下さい。
薄め方はこうです。

これだけ薄めた溶液でも、スプレーして吸い込み過ぎると喉が痛くなります。
手指消毒に使っていると手荒れが酷くなります。
そのため、厚生労働省は
『塩素系消毒液はスプレーや手指の消毒には使わないで下さい』
とハッキリと言っています。
一般家庭向け消毒マニュアル『過酢酸消毒』

結論:『最強の消毒液』
私も使った事がないので、これはネット情報のみでの紹介になります。
使った事がない為、私からオススメはできません。
<特徴>
厚生労働省が紹介している消毒液の中では最強の消毒液です。
アルコールや塩素系でも消毒しきれないモノまで、全て消毒するようです。
鉄を強く劣化させてしまうそうなので、鉄製品には使えません。
ステンレスは大丈夫です。
しかもかなりマイナーなので、ネット通販ではまだ普通に買えます。
これも塩素系と同じく、水で薄めないと使えませんので、ちょっと面倒です。
しかも、希薄目安が公表されていないので、商品説明を自分で読んで、キチンと用法容量を守って使う必要があります。
<使い方>
薄めた上で、浸け置き、空間消毒に使われる事があるようです。
何度も言いますが、私は使った事がないので、私からはオススメしません。
<注意点>
ネットで調べると
「過酢酸消毒液は安全です!」
と言うサイトもあれば
「過酢酸は有毒です!」
と言うサイトもあります。
どちらが正しいのか私は分かりません。
恐らく両方正しいと考えます。
要は薄め方・使い方次第では安全。
けれど、原液、濃度が高い過酢酸は危険。
塩素系消毒液と同じ感じなのだと思います。
個人的には、使い方がほぼ同じなら、情報量の多い塩素系の方がまだ良いと思います。
過酢酸も濃度が高いと皮膚の炎症等、悪影響があるようです。
一般家庭向け消毒マニュアル『過酸化水素消毒』

結論:『アルコールが手に入らないならこれがオススメ』
厚生労働省は紹介していないのですが、人体への影響が少なく、万能な消毒液として過酸化水素消毒がオススメなので、敢えて入れました。
<特徴>
手指、拭き掃除に使えます。
基本的には傷口の消毒に使われる事が多いので、塩素や過酢酸よりも人体への悪影響は弱いと考えられます。
しかし用途としては傷口だけではなく、医療品の消毒等、物への消毒にも使われます。
実際に、手すりや食卓の消毒に使っている介護施設もあります。
ネット通販では1週間もあれば届くようです。
ただし、オキシドールしか買えないようです。
掃除消毒用にはスタビルと言う商品がオススメなのですが

アルコール消毒液が品薄な事を受けて医療・福祉施設からの注文が多いようで、ネットでは基本的に売り切れとなっており、買えないようです。
<注意点>
浸け置きが出来ません。
これはアルコールと同じ特徴ですね。
ただし、アルコールアレルギーの人にも使えます。
ネットで調べると高濃度は危険と書かれていますが、手に入る市販品に危険性の高い濃度の物はありませんので、気にする必要はないと思われます。
敢えて注意点を上げるなら、
『厚生労働省が紹介していない』
という点くらいかと思います。
何故紹介していないのかは分かりません。
恐らくあまり一般的ではないからだと思いますが、紹介されていないので、情報量が少ないという部分は注意点かもしれません。
血液・体液消毒に向いている為、医療現場では普通に使われているようですからね。
なお、過酸化水素消毒のスタビルは私も使用経験がありますが、特に不具合を感じた事はありません。
まとめ
最後に
『介護士が作る消毒方法マニュアル』
をまとめて終わりにします。
一般家庭での消毒は基本的に、アルコールだけでオッケー。
アルコールが手に入らないなら、過酸化水素(オキシドール等)で代用。
その他消毒液は用途に合わせて使うかどうかを選ぶ。
◎、紫外線(UV)消毒
ウイルスに効くかは不明。ダニ等の微生物には効果的。
◎、熱湯(煮沸)消毒
浸け置き専用。
ヤケドに注意!
◎、アルコール消毒
安全で、手指消毒も、拭き消毒も出来てほぼ万能。
浸け置き消毒はできない。
◎、塩素消毒
拭き消毒、浸け置き消毒が出来て、強力消毒。
基本有害なので濃度調整が面倒。
酸性物質とは絶対に混ぜてはいけない。
◎、過酢酸消毒
『最強の消毒液』
拭き消毒、浸け置き消毒に向いている。
鉄を腐食させてしまう。
使い方は塩素消毒に似ているも、情報が少ない。
◎、過酸化水素消毒
手指、拭き消毒に向いている。
安全で、アルコールと同じような活用を出来るが、一般家庭向き商品が出ていないので商品を選べない。
個人的には
『アルコール又はオキシドール(過酸化水素)で手指・拭き消毒』+『熱湯消毒で浸け置き消毒』
この組み合わせで問題ないと思います。
一般家庭でその他の塩素系等を取り入れるメリットは
『手に入りやすい』
このくらいだと思います。
なお、これらの消毒液を使ってどんな部分に気を付ければ良いのかは、こちらの記事をお読みください。
>>>自粛生活をしていても感染リスクの高い、気を付けるべき意外なもの10選
消毒方法やその特徴は示しました。
あとは行動するも、行動しないも貴方次第です。
貴方は情報を得て行動する人ですか?
それとも、情報を得ても結局動かないまま終わる人ですか?
「ところで、この記事を書いている貴方はどなた?」
と疑問に思った貴方は私の自己紹介もご覧ください。
私は介護に関してこのように
◎、曖昧なまま使われている部分
◎、時代の変化についていけるような情報
◎、介護に対するやる気の向上
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