新型コロナでマスクの高額転売を犯罪に!?国民生活安定緊急措置法26条とはなに?誰にでも分かりやすく解説します。
新型コロナによるマスクの高額転売・買い占め問題

※ 本記事は政府が具体的な事を決定する前に作成した記事を、決定後に加除訂正した内容となっています。
「マスクが足りない!」
テレビ報道だけではなく、実際に身近でもマスクが手に入らない状況が続いていると思います。
その大きな理由は大きく3つあります。
◎、普段マスクをしない人もマスクを買っている
◎、不安からマスクを大量買いしている人がいる
◎、高額転売目的で大量買いしている人がいる
普段からマスクをしない人もマスクを買っているのは、新型コロナウイルス感染拡大を防止するためで当然のことです。
風邪の時にしかのど飴を買わない人が多いのと同じですよね。
これは問題ありませんし、そのくらいは想定されている供給量は普段からあるようです。
そのため問題となっているのは
『マスクの大量買い』
です。
目的が安心のために溜めておく目的なのか、転売する目的なのかの違いがあるだけで、不要な量を大量買いしていることに変わりはありません。
それによりマスクの供給が間に合っていない状態にあります。
そこで政府は国民生活安定緊急措置法第26条に基づき、マスクがキチンと行き渡るように対策を講じる決定をしました。
しかし、3月11日現在で公表されているその内容を具体的に知らない人は多いと思います。
そこで今回は
『国民生活安定緊急措置法26条とはどんな法律?』
『どのような行為を取り締まれそうなの?』
『いつから実施されるの?』
辺りについて法学を学んだ経験のない貴方にも分かりやすいように解説していきたいと思います。
なお、
『そもそも今回の新型コロナウイルス騒動って何なの?』
と言う貴方はこちらの記事を併せてお読みください。
新型コロナ対策で国民生活安定緊急措置法26条とはどんな法律?

条文をそのまま載せても分かり難いので、簡単に要点だけをピックアップします。
この国民生活安定緊急措置法を一言で簡単に言うと、
『必要品の供給が間に合わず、大変な事態になっているので国が厳しく管理しましょう!』
という法律です。
その26条は
『必要品が皆に行き渡るように、買い占めなどの行為を禁止して、犯罪として取り締まりもしますよ』
と言う事です。
要は、必要品が国民みんなに行き渡らない状況なら、その必要品の使用や受け渡し等の行為を禁止する事が出来る法律だと思って下さい。
規制できるのは転売限定ではなく、
『使用や受け渡し』
全般です。
つまり、この法律で規制しようと思えば規制できる行為としては、転売じゃなく、近所に配る目的での買い溜めもダメにすることは可能だと言う事です!
転売禁止の部分ばかりが注目されていますが、そうとは限らないので注意が必要です!
ただし、
◎、どんな商品を対象にするのか?
◎、どんな行為を取り締まりの規制対象にするのか?
を具体化するための別の取り決め(政令)を作る必要があります。
現時点(3月11日)で政令の内容が明らかになったので次項ではこの辺りの具体的な内容を解説していきます。
国民生活安定緊急措置法26条に基づき、どのような行為を取り締まる事が決定したのか?罰則は?

先ほど言いました
◎、どんな商品が対象なのか?
◎、どんな行為が取り締まり対象なのか?
が正式に決定したので、その内容を紹介します。
<どんな商品が規制対象なのか?>
今回規制された商品はマスクのみです。
世間的にはトイレットペーパー等の紙製品や消毒製品等も大量買いにより出回らなくなっています。
初期の段階では
「それらも規制対象になるかもしれない!」
と考えていましたが、公開された正式な内容により、マスクのみを規制対象にすることが判明しました。
<どんな行為が犯罪とされる規制対象なのか?>
条文では難しい表現をしているのですが、一言で言うと
『1円でも利益が出る転売行為は禁止』
となりました。
そのため、利益が出ない転売はしても大丈夫です。
これは、既に転売目的で大量買いしている転売屋の持っているマスクを市場に出してもらうため、転売行為そのものを規制対象にはしなかったようです。
もっとも、お金儲けのために転売をしているでしょうから、これで実質的に旨みがなくなったわけですね。
先ほど
『法律上は、近所に配る目的での大量買いもダメにすることが出来る』
と言いましたが、今回は大量買いそのものは規制しないようです。
もしかしたら転売屋が詳細を気にして見ているかもしれませんので、もう少し具体的に規制行為を見て行きます。
「私転売行為しないから関係ないんですけど」
と言う人も、防衛目的でお付き合いください。
<送料はどうなるの?>
500円のマスクを販売する事例で考えて行きます。
インターネットで販売するとなると送料が掛かりますので、
『500円+送料』
の料金で販売出来ないと売れば売るほど損をします。
しかし、送料分だけ追加でお金を取る事になります。
これは規制対象の犯罪行為になるのでしょうか?
具体的な事例等は示されていないので、条文の解釈上の話にはなりますが、
『通常かかる送料の上乗せであれば』
規制の対象ではありません。
例えば150円で送れる状態であれば
『500円+150円=650円』
これで販売することは問題ないと言う事ですね。
ただし、この状態で
『500円+151円=651円』
これは規制の対象として犯罪になります。
なお、何とかして利益を得ようと、他にも色々と考えるのはオススメしません。
あくまでも本旨は
『緊急事態下にあるマスクの適切な供給』
ですので、それを阻害するような工夫は全般的に取り締まり対象だと考えて下さい。
<受け渡しのみが規制の対象>
受け渡し行為が禁止とされました。
つまり、転売屋のみで、購入者は取り締まられません。
明らかに規制対象の犯罪となる売り方をしている転売屋からマスクを購入しても、購入者は取り締まられないと言うことです。
何度も言いますが、転売のような不正販売を取り締まることが目的ではなく、マスクの供給を目的とする規制ですからね。
<規制に反する行為をした場合の罰則は?>
国民生活安定緊急措置法26条に反する行為は
『5年以下の懲役、300万円以下の罰金』
です。
しかし、具体的に取り締まるための特別な決まり事(政令)により、もう少し軽い刑罰となりました。
マスクの転売において1円でも高く売った者は
『1年以下の懲役、又は100万円以下の罰金』
の罪に問われます。
なお、
『又は』
と言っていますが、両方を併せて罪に問う事も可能です。
つまり、
『懲役+罰金』
に問われる事もあるわけですね。
ハッキリ言って大損だと思います。
実質的には犯罪を取り締まるためと言うよりも、
『転売行為をしても得をしないような形』
にすることで、規制しているわけですね。
国民生活安定緊急措置法26条はいつから実施されるの?

国民生活安定緊急措置法そのモノは既に施行されています。
国がマスクを買い集めて、北海道に配給しています。
これも国民生活安定緊急措置法に基づく行為です。
国民に行き渡るのを妨げる行為を禁止にして取り締まるのが今話題の26条と言うだけです。
では注目されている26条はいつから施行されるのか?
3月15日から施行されることが正式に発表されました。
3月15日からは1円でも利益の出る転売行為は犯罪の一つとして厳しく取り締まられます。
そのため、3月15日までの数日間、駆け込みで転売屋の動きが活発になることが予想されますね。
今回の政府のこの動きをキチンと知った貴方は3月15日までの短い期間で高額なマスクを買わないで済みますよね。
この動きをキチンと理解していない人が、この転売屋のターゲットにされてマスクを高額で購入してしまうかもしれないんですよね。
最後に

内容的には簡単に解説してきましたが、少し長くなってしまったので、最後に整理して終わりにしたいと思います。
3月15日から国民生活安定緊急措置法26条が施行され始めます。
これによって一体何が変わるのか?
『1円でも高くマスクの転売行為を行うと犯罪として取り締まられる』
以降はマスクが貴方の手元にも行き渡り始めますので、高額で購入しない事。
まとめると、たったのこれだけですね。
「買い溜めや転売屋のせいでマスクも、紙製品も買えないよ~」
と困っている人達のための対策なので、困っている貴方が怖がる必要はありません。
むしろ歓迎すべきモノです。
新型コロナは収まる気配がありませんが、マスクに関してだけ言えばもうすぐ解決すると思います。
まずはマスク。
頑張りましょう!
「ところで、この記事を書いている貴方はどなた?」
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