介護職は必読!?2024年は認知症治療が一気に加速する。日本政府の動きをわかりやすく説明します。

 2023年の後半になり、認知症治療の分野が今まで以上に急激な前進を始めました。

 これにより2024年は認知症治療の分野が一気に加速していくと考えられます。

 認知症治療は介護業界に物凄く大きな影響が出るモノですので、

「どうせまだずっと先の話でしょ?」

「認知症が完治するようになれば現場が楽になって良い!」

等と楽観視している介護職員さんは危険かもしれません。

 そこで今回は、介護職の在り方にまで影響の出る

『2024年は認知症治療が一気に加速する』

についてわかりやすく説明していきます。

 この記事を読むことで

◎、認知症治療についての今の動きがわかります

◎、これによる介護職への影響もイメージできます

 それでは、2024年に認知症治療が一気に加速する情報について一緒に見ていきましょう!

認知症治療薬の研究が加速する

 2023年9月25日、認知症治療薬レカネマブが日本で承認されました。

 >>>世界初となる認知症治療薬『レカネマブとは?』をわかりやすく説明します。

 詳細は上記記事を読んで頂きたいのですが、この薬には認知症の原因物質であるアミノイドβと呼ばれる特殊なたんぱく質を除去する効果があります。

 今までの認知症薬は、原因物質の除去効果は無く、脳の血流を増したり、神経を敏感にしたりすることで脳の機能低下を遅らせるだけでした。

 しかし、今回承認されたこの薬は原因物質を除去する働きがあるので、まさに”治療薬”なんですね。

 とはいえ、まだ除去能力が低いため認知症の進行を遅らせる効果しかありません。

 そのため

「結局認知症の進行を遅らせることしかできないなら、今までの薬と同じようなモノじゃんか!期待させやがって!?」

との声が多いのも事実です。

 しかし、この薬の最大の功績はそこじゃない!

 この薬の誕生によって同じ方向性での認知症治療薬の研究が一気に加速し始めたんですね。

 その理由は、この薬の登場により

『特殊タンパク質が原因物質であると証明されたから』

 実は、最近では

「この特殊タンパク質は認知症の原因物質ではないのでは?」

と疑う考えが広まりつつあったんですね。

 そのため、それまでに特殊タンパク質除去の研究を長年してきた研究者達も

「ど、どうしよう。違ったら。他の方向性での研究もした方が良いかなぁ?」

とオロオロし始めていたみたいなんですね。

 しかし、特殊タンパク質は原因物質であると証明する今回の薬の登場により、彼らは

「私達のやっていたことは正しかった。よし、このまま研究に全力を向けるぞ!」

と迷いが吹き飛んだわけですね。

 更にそれによって、資金も集まりやすくなり、ここから特殊タンパク質除去の認知症治療薬の研究が加速し始めたわけですね。

 既に日本でも、東京大学の研究チームが新薬開発で、一連の検証結果をもうすぐ出せる段階にまで来ているそうです。

 他にもこの方向性での認知症治療薬は5種類くらいもうすぐ誕生しそうな状態のようです。

 これは、2024年は研究が一気に加速しそうですよね。

壊れた脳の再生研究が加速する

 次に

『壊れた脳の再生研究が加速する』

という動きが見られています。

 認知症治療において、重要なのは原因物質の除去だけではありません。

 認知症は脳細胞・神経細胞が破壊されて発症する病気です。

 そのため、原因物質を除去しても失った脳機能は回復しません。

 それでは私達の期待する形での”治った”という状態とは言えませんよね。

 そこで重要になってくるのが

『脳細胞、神経細胞の回復』

です。

 そしてこの分野の研究も2024年は加速する動きを見せています。

 この研究に対して日本政府は

「早急に推し進めるべき、緊急を要する研究である」

と判断し、100億円以上の予算をつぎ込むと言い始めました。

 >>>認知症研究、年度内に着手へ 政府、神経回路再生など前倒し

(今はちょうど、予算編成に関する議論をしている時期ですからね。)

 100億円以上というと、現状で介護業界全体につぎ込まれている予算と同じくらいです。

 業界につぎ込んでいるくらいの金額を一つの研究につぎ込むということだけでも、政府がどれだけ本気かわかりますよね。

 十分な予算が確保されることで、この研究も今まで以上に加速するのは当然の流れですよね。

 しかも、

「緊急性が高い」

と政府が判断したということは、お金以外の支援も期待できますからね。

 この研究も完成したら

◎、認知症治療薬で原因物質の除去ができる

◎、壊れた脳細胞の修復・再生が可能

 結果、

『認知症が私達の期待する形で完治する』

ということになり得ます。

 こう聞くと介護職の貴方も

「凄いじゃん!認知症が完治する病気になれば、ご利用者の介助もかなり楽になるよ」

と考える人が出てきますが、それは物凄く甘い考えです。

 そんな甘っちょろい変化では済みませんので、こうなった場合に介護職に与える影響はどうなり得るのか?

 私の考えではありますが、簡単にご紹介します。

認知症治療が可能になると介護職はどうなる?

 認知症が完治し、認知機能も回復するようになると

『介護職が社会から求められなくなる。需要が激減する』

です。

 今の高齢者介護において、介護職に求められる要素の多くは認知症者に対応することですよね。

 もちろん、身体マヒ等で介護サービスを利用する人も沢山いますが、それ以上に認知症の影響で家では介護しきれないから介護サービスを利用する家庭が多いわけですよね。

 完治する病気になると、その部分の需要が無くなるわけです。

 貴方の職場でイメージして下さい。

 認知症のご利用者が施設から居なくなったら、何人のご利用者が残りますか?

 その人数のご利用者を介護するのに、今の人数の職員は必要ですか?

 もし

「流石に職員数、今の人数は不要です。」

となるなら、介護職は人手不足どころか、多すぎて切られる職に変貌します。

 更に言ってしまうと、介護ロボットが高性能化していくと、身体マヒ等のご利用者の自立も可能になり得る高性能なモノも出てきそうな状態です。

 身体マヒ者もいなくなると、貴方の施設にご利用者は残りますか?

 この辺りの進化速度は、数年前に予想されていた内容よりも約10年早くなっています。

「2030年前後に来るであろう。」

と言われていた状況に2023年はほぼなりつつあります。

 認知症者も、身体マヒ者も自立したり、家庭で充分介護できる状態になった未来で、介護職に求められる需要は当然今とは全く違うものです。

 人が触らなくて良い社会なのですから、身体介助を人間がやったら虐待・性犯罪なんて言われるかもしれません。

 そんな社会の中で、介護職に求められることとは?

 間違いなく

『メンタル面のケア』

です。

 この辺りの詳細は別の機会に説明しますが、今のまま

「人手不足だ、人手不足だ」

と何も考えずにロボットのように言っているだけだと、気付いたら

「貴方はもう不要です。」

と宣告を受けてしまうかもしれません。

 そこから、社会から求められる介護像を目指し始めても手遅れです。

 メンタル面のでケアやプラスαを提供する専門スキルは一朝一夕では身に尽きませんので。

 だからこそ、そのような未来が来るかもしれない動きが見え始めた今から準備を始めるべきなんですね。

 もしそんな未来が来なかったとしても、メンタルケアの面で強い介護職は今の現場でも重宝されますし、無駄にはなりませんしね。

 ともかく、数年後には職を失っているなんてことにならないことを祈っています。

 そのために、社会の動きには敏感になっておきましょう!

「そんなの私には無理ですよ~!」

という貴方は、また来てください。

 私はいつもこのような情報を発信していますので。

最後に

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