「説明が難しくて理解できない!」と言う人向け。4月から始まる同一労働同一賃金制とは何か?

「私も同じ仕事をしているのに」という不満解消

 貴方は普段

「私も同じ仕事をしているのに、何で常勤の待遇は良くて、パートの待遇は悪いの?」

と不服を持っていませんか?


 貴方が常勤だとしても、そのような愚痴を聞いた経験はありませんか?


 介護に限らず、世の中的には正社員の方が待遇が良く、パートの待遇が悪いという格差が起きています。


「この待遇格差をなくそう!」

と国が動き、法律で取り決めたのが

『同一労働同一賃金制』

です。


 そして、この同一労働同一賃金制が開始されるのが今年(2020年)4月からです。

 現在記事を書いているのが2月21日ですので、あと1ヶ月くらいまで迫っています!


 法律で決められたことなので

「そんなの知らなかったよ!」

では済みませんので、一緒に見ていきましょう!


 なお、自身で調べて貰っても構いませんが、厚生労働省が出している説明文は全部堅苦しくく難しいです。

 ある程度分かりやすく説明している動画もありますが、約1時間の長い動画です。


 それを見て自分で勉強しますか?

 それをやりたくない貴方は私の記事を見て行って下さい。

 私が代わりに勉強して、短くまとめていきますので!




同一労働同一賃金制で何が変わるの?

 先ほども言いました。

 同じ業務をしているのに、正社員とパートとの間に待遇の格差があります。


「同じ仕事をしているのに違いがあるなんておかしい!」

 同一労働同一賃金制はこれを無くすための法改正です。


 そのため、4月から変わることはザックリ言うと

◎、同じ業務をこなしている者同士は同じ待遇になります。

◎、同じ業務をこなしている者同士は同じ給料になります。


 つまり

「正社員とか、パートとか、そんな括りを無くしましょう!」

「業務内容、頑張り、貢献具合等で見ていきましょう!」

ということですね。


 理解としてはこれだけで十分だと思います。


 一応キチンと言うと、改正される部分は大きく3つあります。

1、規定の整備

2、説明義務

3、裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の整備

です。


 こう見ると難しいですね。

 嫌ですね!


 だから、

「4月からは正社員とかパートとか、そのような括りがなくなっていくのか」

くらいに思っておいて下さい。


 もう少し具体的に見ていきましょう!




同一労働同一賃金制で変わること『給料等が同じになる』

<給料・ボーナス・手当て・福利厚生>

 この部分も厚生労働省の説明を見ると嫌になりますよ!


 説明している動画だと30分近く長々と説明されています。


「均衡待遇と均等待遇を明確に整備しましょう!均衡待遇は更に3種類に注目し・・・それに合った・・・・」

みたいな。


「均衡と均等って何やねん!」

と言う話ですよね。


 私はそんな難しい事の説明はしません。

 貴方に関係あることをザックリと説明します。

 注目すべきことは大きく4点です。


 何度も言いますが同一労働同一賃金制は

「正社員とパートと言う違いではなく、労働内容や貢献具合で見なさい!」

と言う制度です。


 そのため同じ業務量で同じ責任を伴っているのならパートさんも正社員と

①、基本給を同じにしなさい!

②、ボーナスを同じにしなさい!

③、手当てを同じにしなさい!

④、福利厚生を同じにしなさい!

と言う事です。


 とても分かりやすいですよね。


「同じ仕事、同じ責任を持って仕事をしているのに、何で正社員とパートという違いだけで給料に違いが出るの?」

と言う疑問を解消していますからね。



<介護施設での具体例>

 介護施設でもそうですよね?

 同じトイレ誘導、同じオムツ交換、同じ入浴介助、同じ食事介助、同じシーツ交換、同じ・・・

 基本的に常勤とパートでやっていることに違いはありません。


 急変を発見したら、常勤・パート関係なく救命措置をしなければなりません。

 同じ責任を持って仕事をしています。


 それなのに、給料やボーナスの有無、手当て等に違いがあるのは確かに変ですからね。

 ちなみに、実質的には常勤の給料を時給換算して、それと同等の時給を支払わなければならないと言う事だと思います。


 パートが基本給の給与制になると言うことではありません。


 ただし、常勤は委員会や行事運営、救急車の付き添い、夜勤、人手不足の際の希望休制限等々、パートとは違う業務や責任も負っていますので、その部分の違いは出しても良いんです。


 同じ部分に違いを設けてはいけないと言うことです。

 貴方が知っておくべき、同一労働同一賃金制は基本的にこれだけです。


「もう少し知りたい!知っておきたい!」

と言う貴方向けに、それ以外の

『説明義務』

『裁判外紛争解決手続き(ADR)』

についても少しだけ説明していきます!


 頭の片隅にでも入れておいて下さい。




同一労働同一賃金制で変わる事『説明義務』

 これも厚生労働省は色々と難しく説明していますが、簡単に説明するとこうです。


「なんで同じ仕事をしているのに、パートの私はあの新人の常勤より給料が少ないの?」

 このように施設に説明を求める事ができ、施設は説明をキチンとする義務を負う事になるんです。


 今まではこのように説明を求めることが一部の人にしか認められておらず、施設には説明義務がありませんでした。


 それが全ての勤務形態の人達に、この権利を認め、施設は説明を求めてきた人の勤務形態に関係なく説明しなければならなくなります。


 それを法律で取り決めたと言うだけの話です。




同一労働同一賃金制で変わる事『裁判外紛争解決手続き(ADR)』

 裁判外紛争解決手続きと聞いてもピンとこない人の方が多いと思います。

 聞いた事があるモノを言うと、調停でしょうかね。


 離婚について調停と言う言葉を聞いた事はありませんか?

 その調停です。


 これは行政書士試験など、法律の専門家が勉強する内容でして、キチンと説明すると難しいので、ザックリと簡単に言います。


 要は

『裁判以外の方法で何とか解決しようと行動すること』

を言います。


 ただし、当事者間だけで解決しようと行動しても、最終的には

「言った、言わない」

の問題になりかねません。


 だから、

「公的機関が介入して解決しましょう!」

と言う事です。


 それが裁判外紛争解決手続きです。


 公的機関が介入するから、ただの話し合いも

『調停』

なんて少し難しい言葉に変わっているだけ。


 そのように、解決に向けて公的機関が入ってくるから、解決に向けての行動を総合的に

『裁判外紛争解決手続き』

なんて難しい言葉を使っているだけ。


 そんな認識で問題ありません。


 この制度も今までは一部の人しか利用できませんでした。

 それを

「全ての人が使えるようにしましょう!」

としたのが今回の改正です。




無視しても罰則はないが、違法

 この同一労働同一賃金制を無視して、正社員とパートとの間に差別的取り扱いをしていても罰則はありません。


 そのため、何もしなくても職場は罰則を受ける事はありません。


 このように聞くと貴方は

「じゃあ意味ないじゃん!」

と思ったかもしれません。


 しかし、意味はあるんです!

 それは、法律で決められた事で、無視していると違法にはなるんです!


 違法になると、民事裁判での損害賠償請求が認められる可能性は高まるんです!

 だって違法行為ですから!


 罰則はなくても、民事裁判で職場は不利になるんです。

 それによって違法な職場と言うレッテルも世間から受け得ます。

 ましてや、新制度ですから、注目度はかなり大きくなると思います。


『日本中から注目される違法な職場』

 これがどれだけ大きなリスクか分からない職場は潰れるべくして潰れるのかと思います。


 罰則がなくても、違法にはなり得ると言うことは、そんなレベルで大きい出来事です。

 そのため意味はあるんです。




正社員の待遇を下げるのは禁止!

 何度も何度も言います。


 この同一労働同一賃金制は

『正社員とパート等との格差を狭める目的』

で実施されます。


 そのため、経営者の中にはこのように考える人が出てきます。

「ならパートの待遇を上げるんじゃなくて、正社員の待遇を下げれば良いんじゃん!」

と。


 実際に、この同一労働同一賃金制を紹介している人達の中には

「ボーナスなくなるよ!」

「手当てがなくなるよ!」

「正社員でいるメリットが何もなくなるよ!」

等と説明している人も結構います。


 この動きは厚生労働省も危惧しているようです。


 そのため、今回の同一労働同一賃金制導入で

『望ましくない行動』

として

「正社員の待遇を下げるのは禁止ですよ!」

と注意喚起をしています。


 もっとも、

『望ましくない行動』

程度の言い方で、罰則もないんですけどね。




まずは大企業限定で開始される

<大企業とは?中小企業とは?>

 ここまで見てきて、

「主に自分に関係あるのは給料面かな?」

くらいの捉え方だと思います。


 しかしもう一つ貴方に関係するかどうかで重要な要素があります。

 それが同一労働同一賃金制導入の対象と時期です。


 2020年4月から導入されるのは大企業限定です。


 それ以外の中小企業は2021年4月からの導入となっています。


 貴方の職場は大企業ですか?

 中小企業ですか?


 何となくの感覚ではなく、キチンと明確な基準がありますので、確認しておきましょう!

>>>『中小企業の範囲 厚生労働省』



<介護施設の大企業か?中小企業か?の基準>

 私は介護施設、特養で働いている人間ですので、介護についての基準を紹介します。


 介護は

『医療・福祉』

に分類されていますので

『サービス業』

の基準で見る事になります。


 サービス業での大企業とは

『従業員100人以上で、資本金5000万円以上』

です。


 私の介護施設は従業員が、常勤とパートを合わせて100名を超えています。

 情報公開されている内容を見る限り、資本金も5000万円を超えています。


 つまり私の働いている特養は大企業に該当するため、今年の4月からこの同一労働同一賃金制を把握し、取り入れないと違法な施設になることになります。


 注意点としては、介護職員数ではなく、従業員数ですからね。

 つまり、介護職員だけではなく、事務所も、厨房も含めて考えなければなりません。

 同じ建物内に別のデイサービス等も入っているならその従業員も含めて考えます。


 私の働いている特養だけで見ると100名は超えません。

 しかし、この基準で見ると私の介護施設は大企業なんです。


 そのため貴方の施設も思った以上に従業員数は多く、大企業に該当するかもしれませんので、一度キチンと調べて見る事をオススメします。


 なお、

「同じ法人内に複数施設があり、建物は別地域にある等の場合は、同一企業と考えない方が自然」

との見解が専門家から出されています。


 もっとも、その専門家個人の見解ですし、

「その方が自然」

という程度の意見ですが。




最後に

 要は

「年功序列や立場による差別を止めましょう!」

ということですから、考え方としては良い制度だと思います。


 あとはそれを経営者がどのように捉えて、どのように対応するかの話です。


 この制度開始によって待遇が悪くなった場合、それは国や制度が悪いのではなく、貴方の職場がそのような職場だったと言うだけの話です。


 むしろその事が知れて良かったと思うべきかもしれません。

 そんなに従業員を蔑ろにする職場は辞めて転職しちゃいましょう。


 職場が試されるのが同一労働同一賃金制かもしれませんね!



 少しでも私が言っていることが

「役に立った」

「面白かった」

等、興味を持って頂けた貴方は

◎、ツイッターのフォロー

◎、記事のシェア―

等も宜しくお願いします。


 運営上、本サイトでのコメントは、批判的な内容は一切受け付けておりませんので、コメントを残される際はご了承下さい。

 是非他の記事も宜しくお願いします。 

 ここまで読んでいただき有難うございました。