ヒヤリハットと事故報告書の違いと線引きを分かりやすく説明します。

2020年10月10日

 どこの介護施設にもヒヤリハット(インシデント)・事故報告書(アクシデント)のシステムはあります。

 

 そこで多く聞かれるのが

「ヒヤリハットと事故報告書の違いってなに?」

「この出来事はヒヤリハットで書くべき?事故報告書で書くべき?」

という疑問です。

 

 この記事に辿りついた貴方もきっとそんな一人ですよね。

 

 そこで今回は

『ヒヤリハットと事故報告書の違いと線引き』

についてわかりやすさ重視で解説していこうと思います。

 

 この記事を読む事で

◎、施設の事故防止が適切に機能する土台が出来上がります。

◎、曖昧なまま運用されているヒヤリハットと事故防止の違いが明確になります。

◎、「これはヒヤリハット?事故報告書?」と悩むことが減ります。

 

 それではそんなヒヤリハットと事故報告書について詳しく見て行きましょう!

 

 

 

どんな時にどっちを書くのか具体例を知りたい!

 事故報告書は怪我を伴う・伴いそうな出来事のときに書きます。

 ヒヤリハットは事故に繋がりそうな出来事のときに書きます。

 

 恐らく貴方もこのことは知っていると思います。

 

 問題は

◎、具体的にどんな時に書くのか?

◎、微妙な出来事の場合はヒヤリハットと事故報告書どちらを書くのか?

ということですよね。

 

 そこでそれを分かりやすくイメージしてもらうために

①、ヒヤリハットと事故報告書の違い

②、ヒヤリハットの具体例

③、事故報告書の具体例

④、わかりにくいグレーな出来事を考える

この4点について更に深掘りしたいと思います。

 

 それでは行きましょう!

 

 

 

ヒヤリハットと事故報告書を明確に分ける

<①ヒヤリハットと事故報告書の違い>

 まずはヒヤリハットと事故報告書の違いを簡単に見て行きます。

 

 ヒヤリハットは文字通り

ヒヤリ!!

としたり

ハッ!!!

とした時に書くモノです。

 

 つまり

「危ない!!!」

と思った時に書くのがヒヤリハットですね。

 

 一方の事故報告書は既に何かしら出来事が起きてしまった時に書くものです。

 既に起きてしまっているのに

「危ない!!!」

とは思いませんよね?

 

 既に起きてしまった事に対しては

「大丈夫ですか?」

ですよね。

 

 そのため、区別の仕方としては

「危ない!!!」

と思ったらヒヤリハット。

 

「大丈夫ですか?」

と思ったら事故報告書です。

 

『事故が起きそうならヒヤリ、事故が起きたら事故』

みたいに言葉で分類方法を言われるよりも、貴方自身の感情や出て来る言葉で分けた方が分かりやすいですよね。

 

 是非

「危ない!」

「大丈夫ですか?」

覚えておいて下さい。

 

 

<②ヒヤリハットの具体例>

「危ない!!!」

と思ったらヒヤリハット。

 

 では具体的にはどんな出来事を書くのかを見てみましょう。

◎、立位不可のご利用者が一人で歩き出そうとしている

◎、ベッドのサイドレールの付け忘れ

◎、離床センサーのスイッチ入れ忘れ

◎、衝撃吸収マットの敷き忘れ

◎、与薬前に配薬ミスに気づく

等々。

 

 全部

「危なっ!」

と思いますよね。

 

 でも

「大丈夫ですか?」

とはなりません。

 

 だからヒヤリハットですね。

 では事故報告書はどうでしょうか?

 

 

<③事故報告書の具体例>

 事故報告書は

「大丈夫ですか?」

となる出来事です。

 

 具体例は

◎、ご利用者が転倒した(転倒)

◎、ご利用者がベッドから転落した(転落)

◎、ご利用者に内出血がある(外傷)

◎、ご利用者が食べ物じゃない物を食べてしまった(異食)

◎、違う人の薬を間違えて与薬してしまった(誤薬)

◎、ご利用者が別のご利用者を殴ってしまった(暴力行為)

等々。

 

 どれも

「大丈夫ですか?」

と声をかけるような出来事ですよね。

 

 これらで

「危ない!」

とはなりませんよね?

 既に起きてしまっているのですから。

 

 だからこれらは事故報告書という事になります。

 

「危ない!」

「大丈夫ですか?」

で考えると、とてもスッキリと分かりやすくなりましたよね。

 

 この観点で見ると、多くの施設で

「これってどっちなの?」

と悩まれている問題も解決します。

 

 そんな一例を最後にご紹介します。

 

 

<わかりにくいグレーな出来事を考える>

 どの施設でも

「これってどっち?」

と悩みガチな出来事が

『自立のご利用者が床に座り込んでいた場合』

です。

 

 これは状況によって違うと思います。

 

 そんな時には

「なぜ床に座っていたんですか?」

と聞きましょう!

 その上で判断すれば良いと思います。

 

 床に座り込んでいた理由が

『床の掃除をするため』

『疲れたから座っていただけ』

ということなら、ヒヤリハットです。

 

 だって自分から目的があって意図的に座っていただけです。

 

「危ない!ビックリしましたよ~!」

とはなっても

「大丈夫ですか?」

とはなりませんよね。

 

 むしろそんな状況で大丈夫か聞いたら

「元々自宅では床や畳に座って生活していたんだから大丈夫に決まってるでしょ!?」

と怒られてしまいます。

 

 

 一方で

「何か作業をしようとして転んじゃった」

という事であれば事故報告書です。

 

 いくら自立の人でも転ぶことくらいあります。

 私達介護職員だって転ぶことはあるんですから。

 

 それはまさに

「大丈夫ですか!?」

なので事故報告書になります。

 

「危ない!」

「大丈夫ですか?」

で判断すれば、多くの施設で悩んでいるこんなグレーな出来事も簡単に解決するんですね。

 

 それを

「怪我の有無で判断しよう!」

とか

「座り込みは事故」

のように、見た目とか、出来事だけで判断しようとするから逆に難しくなってしまっているだけなんですよね。

 

 是非この判断方法を覚えておいて下さい!

 

 

 

まとめ

 事故報告書は怪我を伴う・伴いそうな出来事で

「大丈夫ですか?」

と思うような出来事の時に書く書類。

 

 ヒヤリハットは事故に繋がりそうな出来事で

「危ない!ビックリしたぁ~!!!」

と思うような出来事の時に書く書類。

 

 これを知れた事で、貴方の施設の曖昧だったヒヤリハットと事故報告書が明確になりましたよね。

 これらが明確になることで事故防止が適切に機能するようになっていきます。

 

 なによりも

「これはヒヤリハット?事故報告書?」

と悩むことが減りそうと感じますよね。

 

 この目線を忘れないうちに、まずは貴方の施設で上がっている報告書を

「これは事故かな?これはヒヤリハットじゃないかな?」

のような目線で見てみることから始めてみてはいかがでしょうか?

 

 そこから更にもう一歩進んで

「事故報告書ってそもそも何の目的で書くの?」

とか

「事故報告書の書き方を知りたい!?」

等と色々と知りたい貴方はこちらの中にある記事をお読みください。

>>>『事故報告書関連』カテゴリー

 

 

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