介護業界の人材不足を改善する方法。<介護経験者採用を増やす方法>

「私はこれで介護施設を辞めました」

 介護経験者が求職していると言う事は、必ず何かしら退職した理由があります。

 その理由は様々ですが、私の体感として、介護職の退職理由は人間関係が大半だと思います。


 特に施設だとかなり閉鎖的で、お山の大将、お局と呼ばれる人達が牛耳っていることがあります。


「この人に嫌われたらこの施設ではやっていけない」

という異常な言葉が存在しているほどです。


 そんな施設は辞めて正解ですが、そのような施設でも頑張って、そして潰されて退職する介護職員さんが多いんですね。


 実際に私もお局のイジメターゲットにされて、パワハラを理由に退職した一人です。

 その時の具体的なパワハラ内容はこちらをお読みください。


 今回は、そのような理由で退職した介護職員さん達の採用を狙います。

 そして、往々として、そのような職員の中にこそ優秀な人材は多いので、即戦力を欲しいなら人間関係で退職した介護職員を狙うべきです。




同じ施設出身者がいると難しい

 人間関係を理由に退職した介護職員さんを募集する際に一つ注意すべき点があります。

 それが、

《元同じ施設出身の顔見知りの介護職員が既に働いている時には断られる率がかなり高くなること》

です。


 嫌な思いをした施設からやっと離れることが出来たのに、また顔見知りと一緒に働くとなると嫌な記憶を思い出してしまうからです。


 もし、その顔見知りの職員さんは、仲の良かった職員さんだったとしても、

「自分は逃げた」

との後ろめたさや

「合わせる顔がない」

と考えて嫌がることもあります。


 そのため、向こうから切りだしてくる前に、履歴書等を見て施設側から

「貴方の前の施設と同じ出身の○○と言う職員がいるのですが、大丈夫ですか?」

のように聞いてあげる方が親切です。


 入ってから

「ふざけんな!」

と退職されるよりも、採用前に施設から気遣った方が絶対に好印象ですからね。


 介護業界は狭いので、自分の施設の職員にならない人に対しても絶対に真摯に向き合って下さい。

 もっとも、介護職員を大切にする姿勢のある介護施設なら、そんなこと言われなくても自然とやりますけどね。


 それはともかく、それでは具体的に退職した介護職員の採用を増やす方法を見ていきましょう!




同じ形態の施設退職者を狙う

<同じ形態に魅力を感じる>

 あくまでも傾向の話ですが、介護経験者の多くは、

《何だかんだで、初めて働いた施設と同じ形態の施設が魅力的》

と言う特徴を持っています。


 私で言うなら初めて働いた介護施設の形態は

《従来型特養》

でした。


 すると転職する際も、何だかんだで

《従来特養》

を選んでしまうんですね。


 もちろん、

「他の形態のところも経験してみたい」

と言う介護職員さんもいます。


 しかし、最終的には最初に働いていた形態の施設に戻ってしまうんですね。

 そのため、絶対数としては退職後、同じ形態の施設に再就職する介護職員さんが多いんです。


 この退職した介護経験者を狙うなら、同じ形態の介護施設の周りに職員募集の広告を出すべきです。


 新聞広告でも、職員募集のポスターでも構いません。

 この辺りの、どのような方法で、どこに募集を掛けるべきかの詳細についてはこちらの記事をお読みください。



<協定を結ぶ>

 これはパワハラを理由に退職した人にはあまり響かないかもしれませんが、一つの方法論として個人的に

「あったら良いんじゃないかな?」

の内容を書きます。


 それが、地域の施設同士で協定を結ぶと言う方法です。

 どんな協定か?


 それは退職職員に対して、再就職先として協定を結んでいる施設を紹介する制度です。


 同じ形態の施設を魅力的に感じる傾向があるので、同じ形態の施設同士で協定を結べば結構循環すると思うのですが。


 そして、この協定の良い部分としては、自分の施設の経営や環境を職員が本当に働きやすいように正常化しないと、ドンドン他の施設に職員を持って行かれる部分です。


 これをすることで、職員のことを考えていない施設はドンドン淘汰されていきます。

 転職前から施設の実情が露呈することで起きるメリットですね。


 これをデメリットと感じる貴方は採用を考える前に、施設経営そのものを考え直す時なのかもしれません。

 これは間違いなくメリットですからね。


 ただし、同じ職場の職員と二度と会いたくない職員も多いので、普段の施設間交流は一切持たない方が機能すると思います。


 あくまでも退職時の斡旋協定と言うだけです。

 これによって

「○○さんがいるなら安心だ!」

「○○さんがいるから、あそこは行かない!」

も出来るので、職員のためになります。


 特に後者。

 転職の施設見学や面接時にこちらから

「○○施設出身の職員はいますか?」

「○○と言う苗字の職員はいますか?」

と聞くのは結構ハードルが高いんですよね。


 私は今の施設に転職する際はお構いなしに聞いて、どのような対応をするか施設を試しましたけど。


 ともかく、そのくらい転職者は誰がいるのか?には敏感ですので、その辺りの細かい配慮があれば人材不足には有意義なモノになると思います。




外部研修でヘッドハンティングをする

 社会福祉協議会等が主催している外部研修でヘッドハンティングする方法も有ります。

 介護の外部研修は、同じグループになった他施設の職員とディスカッション、グループ討議をする機会がとても多いですよね?


 それをすると中には

「この人凄いな!」

と言う人が一人はいたりします。


 そのような職員さんに

「是非私共の施設に来てくれませんか?」

と引っ張り込むと言う方法です。


 ずる賢く感じる人もいるかもしれませんが、これをしている役職者は結構います。

 そのくらい自分の施設のことを考え、憂いているのだと思いますので、私的には有りだと思います。


 実際に私も外部研修に参加すると必ず

「うちの施設に来てくれませんか?待遇は専用の役職を作る等、ある程度働きやすいように整備しますから。」

のような事を言って頂けます。


 今働いている施設に大きな不満はないので、もちろんお断りしますが、今働いている施設に不満が強い職員ならこれで引っ張り込めると思います。


 私だって、このように声を掛けて頂けると、とても嬉しいので、不満があればなびくと思います。

 やはり人は自分のことを必要としてくれている所に魅力を感じる生き物ですからね。




介護経験者が見ている部分

<転職に値するかを見られる>

 適切な場所に、適切な募集を掛ければ反応はあります。

 しかし、応募してきても結局貴方の施設が

「転職するに値しない施設だ!」

と判断されたら意味がありません。


 そこで、人間関係を理由に退職した介護経験者がどのような部分を見ているのかご紹介します。

 ちなみに、私が実際に見ていた部分なので、全ての人に当てはまると言うことではないので悪しからず。



<働いている職員の表情>

 人間関係で退職しているのでこれは絶対です。

 働いている職員の笑顔量は必ず見ています。


 笑顔が少ないなら間違いなく貴方の施設に就職はしません。

 人間関係が良好な施設なら、忙しく動き回っていても職員は笑顔です。


 辛いけど、充実しているから笑顔になるんですね。

 ご利用者と居ること自体で笑顔になるんですね。


 それらが自然に出ていない施設はお断りしたくなります。

 来客者向けの笑顔しかないのも同じです。


 普段からご利用者の心に傾聴をしている介護経験者です。

 笑顔のそのくらいの違いは見抜けますからね。



<働いている職員の行動>

 基本は挨拶です。

 来客である施設見学者に対してだけではなく、職員間やご利用者に対しての挨拶も見ています。

 それがキチンと元気よくされていないと候補からは外れます。


 更に、いくら職員に笑顔が多くても、ご利用者を大切にしていないとか、

「それおかしくない?」

と言うことをしている職員ばかりだと転職はお断りしたくなります。


 例えば、

「トイレに行きたい!」

と訴えているご利用者に対して

「今はトイレの時間じゃないから後にして下さい。オムツにおしっこして下さい。」

のようなことをしている施設は一発アウトです。


 介護経験の転職者は

「どうせ転職するなら、キチンとした介護施設に転職したい。」

と考えていますので。



<ご利用者の笑顔>

 職員だけが笑顔でも、ご利用者が笑っていなければお断りしたくなります。


 例えば、職員同士がメチャクチャ仲が良いけど、ご利用者が放置されており、全然笑っていない。

 職員が話掛けても笑顔にならない。


 このような情景があったら、普段からご利用者を放置しており、ご利用者と向き合っていないということです。


 確かに職員が笑顔で仕事できることは魅力的ですが、あくまでも介護をしたいので、ご利用者が笑えない介護なんかに魅力はありません。


 そのため、ご利用者に笑顔のない介護施設も即お断り対象です。



<施設案内の内容>

 上記三つだけでほぼほぼ決めますが、細かいことも言います。

 それは施設案内でどの部分を強調して紹介してくるかです。


 ご利用者や介護職員目線なのか、ただの自慢なのかです。

 介護施設の施設長や役職者の多くは施設自慢をしたがります。


 これは特に社会福祉協議会等の外部研修に参加すると顕著に見えます。

 聞いてもいないのに、ドン引きするレベルで施設自慢をし始める役職者が余りに多すぎます。

 しかも自分達は施設自慢をしている意識がなく、無意識にやっていると言うタチの悪さです。


 そのため、転職のための施設見学で施設自慢を自然にしてしまう役職者のいる介護施設も転職先としては除外です。


 ご利用者や働く介護職員に目線が向いていませんからね。

 具体的に言うなら、施設の歴史、実績等を紹介したらアウトだと思って下さい。


 施設の設備も何をどのように紹介するか見ています。

 特に大浴場は有名ですよね。

《大浴場を自慢する施設はゴミ》

と言うのは有名な話です。


 もしもこの話を知らないなら、今からでもご注意下さい!

 大浴場形式の浴槽は、老化による身体機能の低下をしているご利用者にはあまりに不親切なんです。


 私達にとっては

「温泉みたいで気持ち良い」

と感じる部分はあるかもしれませんが、ご利用者にとっては危険で命の危機を感じながらお風呂に入るレベルで何もありがたくないんですね。


 もちろん、職員と同じ感覚で楽しめるご利用者もいます。

 しかし少なくとも、それは転職者に自慢すべき部分では決してありません。


 紹介しないとしても、見せる以上は

「大浴場もありまして、とても喜んでくれるご利用者が多いんですね。だから安全のためにこのような工夫をして大浴場も使っているんですよ。」

のようなフォローは絶対に必要です。


「本当はあまり良いモノではないのは知っているけれども、ご利用者の笑顔のために、敢えて活用しているんです。」

と言う説明なら良いのですが、そうではなく、

「どうです?凄いでしょ?こんな立派な大浴場がある介護施設は中々ないですよ!ご利用者も満足いただけます!」

みたいな紹介をしていたらお断り候補ということです。


 実際にそのような紹介をしてくる介護施設は結構多いので、貴方もついやってしまわないようにご注意下さい。



<役職者の対応・態度>

 私は施設見学時に、実際にこのような質問をしました。

「私は前の施設でパワハラを受けていました。それを役職者に相談したら”なぁなぁ”で何もしてくれませんでした。ここの施設の役職者や貴方はもし職員間のトラブルがあったらどのような態度で、どのような対応をしますか?両者の言い分をトコトン聞きますか?どこで、どのように聞きますか?」

等々。


 この質問に即答できない場合はお断りです。

 即答できないと言う事は、普段からそのようなトラブル対応をしていないと言うことの証明なので。


 つまり、いざという時に何もしてくれない”なぁなぁ”体質だと言う事です。


 キチンと普段から職員間のトラブルと向き合っている役職者は即答してくれます。


 今の施設は焦る様子もなく、その場で

「内容にもよるけど、ご利用者に影響の出ない職員間の好き嫌い、合う合わないと言う類のトラブルなら、両者を相談室に呼んで個別に話を傾聴しますよ。その上で状況を知っている他の職員にも聞いて、出来るだけ客観的に判断しようとします。」

のような回答でした。


 ちなみに、即答しただけあり、入職後もこの部分に虚偽はありませんでした。



<施設の対応・態度>

 人間関係で退職した介護経験の転職者は、普通では聞き難いようなことも質問をします。

 先ほどの<役職者の態度を見る>と言う項目でもご紹介したように、あのようなレベルの質問を多くします。

 他にも、<施設間で協定を結ぶ>で紹介した

「○○さんと言う職員はいますか?」

と言うレベルの質問もし得ます。


 回答出来ないことは回答できないで良いのですが、どのくらい真剣に考え、どのような態度で、どのようなことまでをしてくれるかは別問題です。


 そこで

「それは無理です。答えられません。」

と冷たく即答されればお断りです。


 介護経験のある転職者だって出来る事なら、一ヶ所に腰を添えて、転職なんてしたくないんです。

 だからこそ、大丈夫な施設かを慎重に選ぶわけです。


 そのような、本来なら聞き難いような真に迫るような質問にもキチンと回答してくれる施設は信用できます。


 今の施設も流石に職員の氏名を即答はしてくれませんでした。

 しかし、元同じ施設出身者がいるかいないかは教えてくれました。


 そして、該当する苗字の者がいるかどうかは、本人に確認をしてから、教えてくれました。

 私の場合、私にパワハラをした職員と、その職員と連絡を取っているような元取り撒きの職員とは絶対に会いたくなかったので、名前を聞いておくのは必須だったんです。


 このような質問に対して変に誤魔化そうとしたり、嘘をついている態度を見せたら一発でお断りです。

 現場の役職者だけではなく、接する職員全員を観察します。


 そのため、《施設の態度》としました。




最後に

 介護経験の転職者は採用出来れば即戦力です。

 確かに仕事があまり出来ず、口だけは一丁前に出す、頭でっかちで、いわゆる

《面倒くさい職員》

も中には居ます。


 しかし、それ以上にリーダー級の職員や強い理想を持っている介護職員の方が多いです。


 職員を育てる余裕がない施設なら新卒者よりも、転職者をターゲットに絞って採用を狙うべきです。


「あれも、これも」

と手広く手を出すよりも、ターゲットを絞って戦略を立ててみましょう!


 すると反応が大きくなると思います。

 もし、

「新卒者、若い人達を重点的に採用したいんだけど」

と言う貴方はこちらの記事をお読みください。

 介護経験者採用を増やすのとは全く違う戦略になります。



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ふたひいに

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