介護職員のプロ意識を向上させる方法。《役職者全員が毎日、現場の介護職員にキチンとした挨拶をする》

2020年2月17日

「介護は底辺の仕事!」


「介護は底辺の仕事!」

と言うのは私が思っていることではなく、介護職を悲観的に見ている介護職員が思っていることです。


 他にも

「他に就職できるところがなかった人間のやる仕事」

「誰にでも出来る仕事」

とも耳にしますね。


 これらは極端な考え方の例ですが、どの施設にも一人はいますし、ここまで極端じゃないにしても

「介護職ってどうなの?微妙じゃない?」

くらいに考えている介護職員はかなり大勢います。




「介護のプロとしての意識を持て!」

 多くの介護職員が

「介護の仕事ってどうなの?」

と思っている一方で、介護業界の役職者は頻繁にこのような指示を出します。


「介護職としてのプロ意識をもっと持って仕事をして欲しい」

と。


 貴方はこれを客観的に見てどう思いますか?

 私は

「無理に決まってるでしょうが!」

と思います。


 説明が分かりやすくなるように敢えて極端な考え方で説明していきますが、そうですよね?

 だって、当人達はそもそも

「介護なんて底辺の仕事!」

と思っているのに、底辺の中でどんなプロ意識を見出せと?


 そんなの無理に決まっています。




「介護は底辺!でも辞めない」

 先ほどは介護業界の役職者側の話をしました。

 今度は

「介護なんて底辺の仕事だ!」

と思っている介護職員側を見てみましょう。


 貴方は

「介護なんて底辺の仕事だ!」

と言っている介護職員に対して疑問に思うことはありませんか?

 私はあります。


 それは

「底辺の仕事と言っているのに、何で転職しないの?」

と言うことです。


 これもそうですよね?

「底辺の仕事だと思っているなら、他の仕事に転職すれば良いじゃん!」

と思いませんか?


 私は介護のプロとしての意識を持ってもらうために重要なことは、この一見矛盾している介護職員の言動に着目する事だと思っています。


 もう少しこの介護職員の矛盾した言動を詳しく見ていきましょう。




介護職員の自己肯定感

 介護職員は自分のやっている仕事のことを

「介護なんて底辺の仕事だ!」

と言いながらも、転職せず介護に身を置き続けています。


 何故でしょうか?

 私はその原因を

《介護職員の自己肯定感の低さ》

が原因だと考えています。


 どう言うことか?

 簡単に言うと、

《自分自身のことも底辺だと思っている》

と言うことです。


 つまり、

「介護と言う仕事は底辺だけど、自分は介護くらいしか出来ない底辺な人間だから辞められない。」

と考えているわけですね。


 だから、

「介護は底辺の仕事だ!」

と言っていても転職しないわけです。


 このように言うと

「私は介護を底辺の仕事だなんて思っていない!だから転職しないんです!」

と反論が来そうですが、全ての介護職員とは言っていません。


 あくまでも自己肯定感が低く、

「介護は底辺」

「介護しか自分が就職出来る場所がない」

「介護って何か微妙」

等のように、介護と言う仕事に少なからず後ろめたいイメージを持っている職員の事を言っています。


 私だって介護をやりたくて、警察本部の出世コースをぶった切って退職してまで介護の世界に飛び込んだ人間ですからね。


 年収1500万円の自分が立ち上げた順調だった事業を捨ててまで、現場の介護に転職した知人もいます。


 今回は介護に魅力を見出している人達のことも含めて、全ての介護職員のことを言っているわけではありませんからね。




介護のプロとしての意識を持ってもらう

 介護職員が介護のプロとしての意識を持てずに、

「介護は底辺の仕事!」

と主張している原因を

《介護職員の自己肯定感の低さ》

と仮定した場合。


 やれることは大きく2つだと思います。

  •  一つは、介護の仕事のイメージを向上させること。
  •  一つは、介護職員の自己肯定感を向上させること。

 それぞれについて少し見て行きましょう!



<介護の仕事のイメージを向上させる>

 分かりやすく言うなら、医師とか弁護士等を

「底辺の仕事」

なんて言う人はまずいませんよね?


 それと同じように、介護と言う仕事のイメージを向上させれば

「介護の仕事は底辺だ」

なんて言いながら仕事をする介護職員はいなくなりますよね?


 むしろ目指すべき仕事になるわけですからね。


 ただし、これだけの対策ではダメです。

 何故か?

 だって、介護職員の

「自分なんて底辺の人間だから、底辺の仕事くらいしか出来ない」

と言う自己肯定感は何にも変わっていないからです。


 そのため、介護のイメージ向上だけに特化してしまうと、自己肯定感が低い介護職員は次々に退職します。


 そりゃあそうですよね?

 今の貴方に対して

「特例で資格がなくてもやって良いから、今から手術やって下さい」

「特例で資格がなくてもやって良いから、今から殺人事件裁判で被疑者の弁護をして下さい。」

と言っているようなモノですからね。


 やれますか?

 私は無理です。


 私の自己肯定感は医者の仕事や弁護士の仕事を

「自分には出来る!」

と思えるほどに高くないので。


 これも極端な例ではありますが、介護のイメージだけを高めるということはこのような現象を引き起こし得ると言うことです。

 だから、この対策だけに特化してしまうと自己肯定感の低い介護職員は大量退職し得ると言うことです。



<介護職員の自己肯定感を向上させる>

 介護現場が今現在、まず取り組むべき部分はこれです!

 介護職員の自己肯定感を向上させることです。


「介護の仕事は底辺」

云々関係なく、介護職員の自己肯定感は極めて低いです。


 自分のことを肯定出来ない生き方はとても辛いです。

 しかし、介護職員のほとんどは幸福感を味うために必須の自己肯定感が極めて低い。


 介護のプロとしての意識向上云々以前に、自分達の仲間や部下の人間としての幸せを考えるのであれば、兎にも角にもまず最初に取り組むべきことは介護職員の自己肯定感を向上させることです。




介護職員の幸せを願える職場になる

<自己肯定感を向上させると退職者が増える>

「とにかく介護職員の自己肯定感を向上させる対策をしろ!」

と言うと貴方はこのように思うかもしれません。


 介護のイメージ向上だけの時と同じように

「自己肯定感が高まりすぎたら、それも結局退職して行っちゃうじゃん!」

と。


 それは確かに一定数あると思います。

 現状は、自己肯定感が底辺で、底辺の仕事に自分の居場所を見出している状態だから、退職しない職員が多いわけですからね。


 イメージとしては

《自己肯定感  介護職のイメージ》

で均衡が保たれているだけですからね。


 しかし自己肯定感だけが向上すると、

「自分は底辺な仕事以外にも出来る!だから底辺に身を置いている必要はない。」

となりますので、

《自己肯定感  介護職のイメージ》

となってしまい、均衡が壊れます。


 そうなれば転職するのは確かに自然なことです。



<貴方の施設の介護職員を信じる>

 しかし、本当にそうなるでしょうか?


 このように考えてみて下さい。

 職員さんは人ですから、職場が何か大きな行動や改革をすれば、当然心も動きます。


《職員個人個人を大切にし、各人の自己肯定感を向上させようと本気で行動するようになった職場》


 こんな職場、日本全国を探してもかなり少ないです。

 とても貴重です。


 このような職場に対して従業員はどのように感じるでしょうか?

「自分の幸せを考え、自分の心の為に行動してくれた職場」

と感じると思いませんか?


 人によっては、

「将来の見えない状態にあった自分のことを救ってくれた職場」

とすら感じます。


・・・これって、それでも職員本人は底辺な職場だと感じますかね?


 確かに”介護”へのイメージは大きく変わらないかもしれません。

 しかし、”職場”へのイメージは大きく変わりませんかね?


 貴方の職場の介護職員さんは、ここまで強い恩義を感じる職場を即退職するような人達ばかりなのですか?

 少しは自身の施設で働いている仲間を信じてみませんか?


 もし

「自分は底辺の仕事以外にも色々とやれるんだ!」

と退職して行ったとしても、その職員の発展と幸せを応援してあげられませんか?


 もしも応援出来ないなら、

「介護は底辺だ!」

と思われているのはそういうところが理由ですよ!




施設や役職者が変わらなければならない

<現状は職員の幸せを願えていない>

 ここまでで重要なことに気付きましたか?


 現状変わるべきは介護職員さんではなく、施設や役職者だと言うことに。


 施設が職員の為を思って本気で行動してくれるから、職員の自己肯定感が高まっても”心”で退職しないわけですよね?


 と言うことは、現状で介護職員の幸せのことなんて真剣に考えていない今の貴方の施設が、職員の幸せを真剣に考える施設に変わる必要があると言うことですよね?

 違いますか?


 現状で職場や役職者が介護職員の幸せを本気で考えていれば、そこで働いている従業員の自己肯定感が低いままのはずがありませんからね。



<制度の充実は最低限必要な事に過ぎない>

 このように言うと

「いや、私のところは職員さんのことを思っているよ!収益は限界まで給料に還元しているし、時間外も完全支給している。年休だって出来る限り取らせているし、時間外だって極力させていない。」

 こんな、何も分かっていないことを本気で言う施設が本当にあるんですよね。


 そんな考えしか出来ないから貴方の施設の介護職員さんは自己肯定感が低いままなんです。


 そのような制度の整備と言うモノは人が働く場所として最低限、言わなくても当たり前に整備しておかなければならない底辺部分です。


 介護施設云々以前に、職場として当然なことです。


 そんな当たり前なことを平気で

「職員を大切にしている」

と自慢してしまう時点で、貴方自身も自己肯定感が低いんです。


「他の施設はもっと酷い」

「ここまでホワイトな施設は他にない」

「他の施設を経験したことがない職員ばかりだから文句が出る」

等々。


 他の底辺施設と比べて何優越感に浸っているのか、わけが分かりません。


 施設自体が底辺の中でのドングリの背比べをしているから、貴方の施設の介護職員さんの自己肯定感も底辺から抜け出せないんです。


 まずはその底辺な考え方を捨てて下さい。

 そんな役職者こそ、今すぐにでも変わるべき人間です。

 もし本当に上記のような考えを本気で思っているなら、ハッキリ言って、貴方が原因で自己肯定感が向上しない可能性すらあるレベルです。




介護職員の”心”を見る

 このように、今持っている価値観を捨てさせると多くの施設役職者はこうなります。

「介護職員のためって、他にやれることないじゃん!」


 本当にそうでしょうか?

 介護職員のためにと本気で考えていると言うなら、貴方は介護職員の”心”と向き合っていますか?


 自分の施設の従業員である介護職員の”言葉”しか見ていないのではないですか?


 どうですか?

 面接して、

「もっと給料を上げて欲しい」

「休みが欲しいなぁ」

「仕事量が多くて大変です」

みたいな表面的な言葉しか見ていないんじゃないですか?


 自己肯定感は本人の”心”の基準ですから、”心”に働きかけないと意味がありません。

 そのため”言葉”だけを見ていても見えてきません。


 給料がどうだ、年休取得がどうだ、時間外がどうだと言う対策は”言葉”しか見ていないのではないですか?


 違いますか?

 職員の”心”まで読み取って

「よし、給料を良くしてやろう!そうすれば心に響くはず」

と思ってやっているんですか?


 たぶんそうじゃないですよね。

 本当は

「給料を上げればやる気が上がるんじゃないかなぁ?プライベートが充実すればその分だけ英気を養って仕事を頑張ってくれるだろうし」

程度じゃないですか?


 それは”心”ではなく、”言葉”しか見ていません。

 それでは”心”には響かないんです。




貴方の施設の介護職員は凄い

 恐らく

「職員の”心”を見ろ!」

と言われて、施設役職者は混乱すると思います。


 しかし、実は貴方が混乱してしまう”心”を見ると言う行為。

 貴方の施設の介護職員さんは毎日何百回、何千回と常にやり続けています。


 貴方が一発でわけが分からなくなることを毎日何百、何千回と常にですよ!


 貴方が

「もっとご利用者のことを考えろ。ご利用者のために」

と指示を出す度に、貴方の職場の介護職員さん達はその”心”を見る精度やレベルを上げる努力をしています。


 表面しか見えていない貴方には理解できないかもしれませんが、貴方のその言葉は物凄いレベルのことを現場の介護職員さん達に更に強要しているんですからね。


 貴方では1場面のことですら何も見えなくなってしまう”心”の話をしていますよ。


 貴方の施設の介護職員さん達がどれだけ凄い人達か少しは理解できましたか?


 貴方の施設で働いている介護職員さん達は、他人の”心”を見て、”心”に寄り添う目を持っているんです。

 一方貴方は、”言葉””態度”しか見ていないんです。


 貴方は目で見える部分しか見ないで

「うちの介護職員はダメだな」

「プロ意識が足りないな」

と言っているんですからね。


 変わるべきは施設役職者、自分自身だと言うことが少しは分かりましたか?

 今言っている事は貴方の施設で働いている介護職員さん達は毎日常にやり続けていることです。


 役職者が彼らに教わるべきレベルです。


 炎の講演家:鴨頭嘉人さんも言っていますが、

「”他人を変えよう”なんて考え方自体がおこがましい。何様になったつもりだ。」

 まさにその通りだと思います。




介護職員の自己肯定感を向上させる具体的方法

<貴方は既に変化をし始めている>

 介護職の自己肯定感を向上させるためには、介護職員に何かをさせて、他人を変えるのではなく、

「自分が変わることが必要だ!」

と言うのが分かっていただけたでしょうか?


 ここまで辛辣に事実を突き付けても理解できない人には、”心”と言う概念が難しいのかと思います。


 しかし、ここまで来たらもう理解出来ても、理解できなくても、構いません。

 理解できなくても良いので、今から提案する行動をしてみて下さい。


 ”心”と言う考え方が理解できなくても、他人である私が提案する行動を貴方が実行するのであれば、既に貴方は

「自分が変わることで職員の”心”に働きかけるんだ!」

という変化を起こしていますので。


 自分で変化に気付いていないだけで、貴方自身既に変化していると言えます。



<介護職員の自己肯定感を向上させる具体的な方法>

 そんな貴方に私から提案する、介護職員の自己肯定感を向上させる具体的な方法は

《丁寧な挨拶》

です。


 騙されたと思って一度、キチンとした挨拶をやってみて下さい。


キチンとした挨拶とは

① 体を相手に向ける(ヘソを相手に向ける)

② 背筋を伸ばす

③ 手足、掌を軽く広げる

④ 軽度(約3センチ)前のめりになる


 この姿勢で、職員の目を見て挨拶をして下さい。


「おはよう」

「こんにちは」

お疲れ様」

「さようなら」

等々。


 全ての挨拶を頻繁に行い、全てで全身を職員に向けて、職員の目を見て言うだけです。

 それだけです。


 それだけですが、恐らく現状、

「それだけ」

なんて評価するような簡単で、社会人として、いや、小学生でもできることすら貴方は出来ていませんよね?


 それがとても重要なんです。

 何故この《挨拶》が介護職員の”心”に重要なことなのか?

 その詳細はこちらの記事をお読みください。




最後に

 とても棘・毒のあることを沢山言ってしまい申し訳ありませんでした。

 私は貴方を責めたいわけではないんです。


「介護職員の意識が低い」

と改善点を他者にしか見出そうとしていない貴方の視点に、別の視点を持ってもらいたかっただけです。


 ここまで読んでくれた貴方はきっと、そこまでキツイことを言われるような考えの人物ではないと思います。


 貴方の施設で働いている介護職員は凄い人達なんです。

 その凄い人達にもっと

「自分達は凄い人なんだ!」

と自分で肯定してもらうためには、貴方が今日からキチンと挨拶をしてあげて下さい。


 貴方の施設で働いている介護職員の自己肯定感は必ず向上します。


 だって、介護職員のことを本気で考えている貴方が

「この施設で働いてくれてありがとう。」

と挨拶を通して承認するのですから。


《貴方からのキチンとした挨拶》

 それで変わらないはずがないです。


 もっと貴方自身も自分のことを肯定してあげて下さい。

 貴方からの挨拶なら大丈夫です!


 私からではダメなんです。

 貴方からの挨拶だからこそ、貴方の施設の介護職員さん達には響くんです。


 そして、

「もっとこの人達のために何かしたい!」

と思えたら、今度は休憩室でのお菓子ケーションに注目して下さい!

 その内容はこちらです!



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