介護現場で、警察官の鑑識スキルによって所有者不明衣類の持ち主を判明させた事案。

「警察なんか民間では使いモノにならない!!!」


 警察批判をする人の多くが言う言葉の一つです。

「警察官なんて民間に出たら何もできない無能ばかりだから」


 そのような事を言っている人に限って、警察官の知り合いもいなければ、警察官が持っているスキルに詳しくないんですけどね。


 それはともかく、この考え方は介護に関して言えば当てはまりません。


 その理由は

《介護はどんな経験でも役に立ち得る仕事だから》

です。


 この詳細は別記事で作成しますので、本記事では簡単に言うに留めますが、介護が扱うのは

《人の日常全般》

です。


 そのため、自分(人)が生きる上で経験したことは全て仕事に活用し得るんです。

 人の日常全般を支援するんですから、人である自分の日常経験だって関連する経験ですからね。


 とは言え、ただ漠然と経験したことを即仕事に活かすのは難しいです。

「どのように仕事に還元するのか?」

等はその別記事に記載予定です。




警察官の鑑識スキル

 鑑識スキルは全警察官が持っています。

 交番の新人警察官もです。


 警察学校で全警察官が取得必須な、内部検定試験に

《鑑識検定》

と言うモノがあります。


 そのため、警察学校で全警察官が鑑識検定を取得しているので、全警察官が鑑識スキルを持っているわけです。


 私もその例に漏れず、鑑識スキルを持っています。

 と言うより、鑑識検定の上級検定試験に合格しているので、鑑識能力は警察官の中でも高い方です。


 この高い鑑識能力が介護現場で活躍した時のお話の一つです。

 他にも鑑識スキルで

《ご利用者の命を守ったケース》

もありますが、それはまた別の機会に!




収集場所を特定したケース

<収集癖>

 私の職場は特養なので、重度の認知症のご利用者が多くいます。

 そんな中で

《収集癖》

と言う症状があるご利用者もいます。


 他人の物や共用物等を自分の物だと思い込んで、収集してしまう行為ですね。


 どんな物を収集してしまうのかは人によります。

 衣類だったり、歯ブラシだったり、食器類だったり、パット類だったり、ティッシュだったり、トイレットペーパーだったり、軟膏だったり、本だったり、職員の書いている書類関係だったり。


 人によっては手当たり次第、目に付いた物は何でもというご利用者もいます。



<自立のご利用者>

 鑑識スキルが活躍した時は衣類の収集があるご利用者でした。

 そのご利用者は85歳女性。

 独歩、つまり一人で問題なく歩けます。


 介護職員に向けて言うなら、

《収集癖はあるけど、それ以外は一人で何でも出来る自立系のご利用者》

という感じです。


 このご利用者、他人の部屋に入って衣類をタンスの中から持って来てしまうのですが、衣類のタグを取る人なんですね。


 どうしても衣類の目立つ場所に名前は書けないので、タグに持ち主の氏名を書く事が多くなります。

 そこでタグを破られてしまうと誰の衣類か分からなくなります。


 それでも毎日ご利用者を見ている職員の記憶や感覚から、名前の書かれたタグが破られていても大抵の場合は持ち主が判明します。



<所有者不明衣類>

 しかし、全てのご利用者の、全ての衣類を把握はさすがにしていませんので、全く誰の衣類か分からない時もあります。


 そうなると

《所有者不明衣類》

として、しばらく活用できない衣類になります。


 この《所有者不明衣類》多くなってくると問題になったり、ご利用者間のトラブルになることもあるんですね。


「私の服が無くなった!あの服私の!」

みたいなことを言い出すご利用者もいます。


 しかし、それを言い出すご利用者も他人の衣類を収集してしまう癖があったりするので、安易に信じて良いのか判断が難しい。


 そのようなことがあるため、職員としては出来るだけ所有者不明衣類は出したくないわけです。



<タグ嫌いな人>

 ちなみにタグを破く行為は、盗んでいる意識があって証拠隠滅をしているのではなく、そのような習慣のある人なだけです。


 認知症とか、ご利用者とか関係なく、タグが嫌いな人って結構いるんですよね。

 その理由は様々で

「デザインを邪魔している」

「カッコ悪い」

「肌に当たって擦れて痛い」

「何となく」

等々。



<事案の概要>

 そのような状況下において、そのご利用者が肌着を大量に収集していました。

 もちろん、タグは全部破り捨てられています。

 基本自立のご利用者なので、破られたタグもトイレに流す等したのか、見つかりません。


 肌着なので流石に職員の記憶から

「誰の肌着かな?」

を探るのも無理です。


 だからと言って、

「これだけ大量の肌着を所有者不明衣類にするのも流石にヤバい!」

と言うことで、一か八かで私に話が回ってきました。


 それは確か職員用食堂で昼食のカレーを食べている時でした。

「鑑識活動って出来るよね?こんな状況でとても困っているんだけど、何とかならない?」

と。



<代用品を使っての鑑識活動>

 結論から言うと何とかなりました。


 当然介護施設にキチンとした鑑識道具はないので、代用品で足跡と指紋を追って行きました。

 道具があっても専門スキルがないと中々出来ないのですが一応使用した代用品を紹介すると

  • 懐中電灯
  • 幅広のビニールテープ
  • 下敷き
  • ストッキング

です。


 これらの道具を使ってそのご利用者がどの部屋の、どのご利用者のタンスまで行ったのかを判明させました。

 概ね2時間掛かりました。


 その間昼休み休憩と、午後の勤務の一部をそのためだけに使うことになりましたが。


 こうして、無事大量の肌着は元の所有者に戻され、職員的にも大量の所有者不明衣類を出さずに済みました。



最後に

「警察官のスキルや知識は秘匿性が高いため、民間ではあまり活用できる場面がない。」

これは本当です。


 しかし、介護に関してはそうでもないんですね。


「私の物が盗まれた!今から警察に行く!」

と大騒ぎのご利用者に対して、本物の警察官と同じ対応を演じて落ち着いて貰うこともできます。


 なんせ元警察官ですから、本当の窃盗事件と同じ対応だって当然出来ます。

 それでご利用者の気持ちが落ち着くなら、経験が役に立ったと言えますよね?


 介護はどんな経験も活かそうと思えば活かせる世界なんですよね。


「自分にはそんな特別な経験ないし、ダメだ」

じゃないんです!


「他のことに応用出来ない!」

と言われている警察スキルですら活用場面があるんです!

 貴方の日常でやっていることも絶対に活かせるのが介護です。


 映画好き、遊園地好き、スイーツ好き、お菓子好き、靴好き、ファッション好き・・・・

 これらは私からすれば、むしろ羨ましく感じるくらい活用場面の多い嗜好性・経験です!


 貴方の好きなことや経験を仕事に活用する意識を持ってみませんか?

 それは絶対に活用できますよ!



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