「仕事を後回しにする職員はやる気がないの?」解決の鍵は世代の違いによる価値観にあった!
仕事を後回しにする職員と世代による価値観
<価値観の違い>

貴方は
「あの上司、凄く重要な提案なのに何ですぐ動かないの!?」
「あの後輩は担当としてやらないといけない事を後回しにして中々やらない!」
等と悩む事はありませんか?
実はそれって、上司や後輩のやる気がないとか、怠けているのではなく、
《貴方と価値観が違うことが原因》
かもしれません。
価値観が違えば優先順位は当然変わってきます。
そして、価値観とはその人が育ってきた時代や環境、経験等によって構築されるモノです。
だから世代によって価値観には大きな違いが出やすいわけですね。
<他世代の価値観を知れば問題が改善する!?>

今回はそんな悩みを抱えている貴方に
◎、上司世代の大切にしている価値観
◎、後輩・部下の若い世代が大切にする価値観
そして
◎、貴方の世代が大切にしている価値観
について紹介していきます。
それらを知ることで、貴方は
「仕事なのにこの上司、後輩は動かないなぁ」
と感じている彼らの価値観に合った接し方が出来るようになります。
すると、心に訴えかけ、行動を促す事が出来るようになるかもしれません!
この記事は炎の講演家、鴨頭嘉人さんの講演を参考にさせていただき、作成したものになります。
<価値観は育った環境や経験等が影響する>

なお、
『上司世代を60歳代以上』
『貴方世代を40~50歳代』
『部下世代を20~30歳代』
としていますが、40~50歳代の読者限定の記事ではありません。
先ほども言ったように価値観は育ってきた環境や経験等により構築されるものです。
そのため、
20歳代でも他世代の価値観を持ち得ます。
60歳代以上でも20歳代と同じ価値観を持ち得ます。
他者の価値観を理解し、適切に接すると言う感覚で読み進めて下さい。
貴方の世代(40~50歳代)が最も大切にする価値観

高度成長やバブルの恩恵を受けて育ってきた貴方の世代が最も大切にすることは
『仕事・お金』
です。
自分の考え方や言動を思い出してみて下さい。
この価値観を持っている人達は
「仕事なんだから」
「これを頑張れば給料日、ボーナスが貰える!」
「お客、ご利用者のお陰で給料が貰えて生活が出来ている」
等という感じの言葉や考え方を持っている傾向にあります。
これは貴方世代の限定の価値観です。
だから他の世代に
「仕事なのに、仕事で重要なのに」
「担当なのに」
等と考えながら行動をしても上司や部下に響かないわけです。
それを意識した上で、他の世代の人達の価値観について見ていきます。
上司(60歳代以上)世代が最も大切にする価値観

戦後の時代を生きてきたこの世代が最も大切にしている価値観は
『飲食』
です。
そのため、
『仕事』
を大切に思っている貴方の価値観で接しても上司世代の価値観が刺激されないため、響かないわけです。
ではどうしたら良いのか?
「大切なお話をしたいので、ご飯をご一緒しても宜しいですか?」
「相談したいことがあるので飲みに行きませんか?」
のように提案することです。
「大切な話があるのか!よし、じゃあまずは腹ごしらえだ!飲みに行くぞ」
となる世代ですからね。
部下(20~30歳代)世代が最も大切にする価値観

衣食住、娯楽と特に困らない環境で育ってきたこの世代が最も大切にするのは
『存在意義』
です。
そのため部下世代にも
『仕事』
を大切に思っている貴方の価値観で接しても価値観が刺激されないため、響かないわけです。
ではどのようにしたら良いのか?
「この仕事をここでキチンと丁寧にやっておくと、このようなメリットがある。」
「そして、そのためにはどうしても貴方の力が必要なんだ」
のような言い方をすることです。
この世代は貴方世代や上司世代と違い物欲的な価値観ではないので簡潔に
「こう言えば良い」
の例示が難しいです。
重要な意識すべきことは
◎、それをやる意味とメリット
◎、何故その部下が必要なのか
◎、部下の存在の承認
全てが必要です。
この部下世代の価値観は少し難しいので、この部下世代の価値観について、他の世代との擦れ違い例を出しながら、もう少し詳しく説明していきます。
上司世代と部下世代との価値観の擦れ違い例

上司世代は《飲食》を最も大切にします。
部下世代は《存在意義》を大切にします。
そのため、上司が新人と仲を深めるために
「よし、新人、飯に行くぞ!」
「飲みに行って腹を割って話そう!」
と誘っても、基本的には不快な感情を持ちます。
だって、その行為に何の意味があるのか理解できないからです。
大事な話は仕事場でした方が効率的ですし話をしやすいです。
気を遣いながらの飲み食いなんて美味しくないし、全然それをするメリットが見出せないんです。
そんな
『無駄な時間』
を費やすくらいなら、家族や友人、恋人と飲食しに行った方が何百倍も有意義と感じます。
だから嫌で不快なわけです。
基本的に飲みにケーションは通用しないと思いましょう。
社会人として嫌で、不快でも付き会います。
しかしそれは、部下世代に強いストレスを与え、モチベーションを下げる行為だと考えておきましょう。
貴方世代と部下世代との価値観の擦れ違い例

貴方世代が大切にする価値観は《仕事・お金》です。
部下世代が大切にする価値観は《存在意義》です。
もし貴方が以前から指示しておいた仕事を部下がやり忘れていた時に
「これやり忘れているよ。これは貴方の仕事なんだから残業してでも今日中に終わらせて行きなさい。」
と指示するかもしれません。
これに対して部下世代は
「やり忘れていたことは自分が悪いですが、これは急ぎの仕事でもないと思います。何でいきなり今日残業してまでやっていく必要があるんですか?」
「むしろ今すぐやらなければならない仕事じゃないなら、キチンと休息して、業務時間内に集中してやった方がミスも少なく、効率的で意味があると思いますが。」
となります。
貴方世代の価値観だと
《仕事の比重が大きい》
ので、
「仕事だからプライベートを削ってでもやらなければならない」
と考えガチです。
しかし、
《仕事の比重が高くない》
部下世代としては、そこまで重要ではない仕事をプライベートを削ってまで
「今日中にやれ!」
との指示が理解できませんし、納得もいきません。
部下世代の項目でも言ったように、
◎、その仕事を行う意味とメリット
◎、何故その部下が必要なのか
(その部下じゃなければダメなのか?)
◎、部下の存在の承認
が必要なわけですね。
部下世代の価値観との接し方と本音
<飲食に誘う場合>

まず、部下世代の感覚として知っておくべき基本情報は
《上司と一緒にいる=仕事、気を遣う》
です。
そのため、大して仲が良くもないのに職場以外の場へ連れ出すのはマイナスになり得ます。
この世代の部下を飲食に誘うなら、仲が良くなってからです。
ここまでで
「部下世代の価値観って難しい」
と感じているなら部下から誘ってくるまで動かないというのも一つの選択肢です。
ちなみに、部下世代も仲良くなるために飲食をするという価値観は持っています。
職場の上司とは嫌なだけです。
<やる気を出させる文言>

仕事やお金を重視する貴方世代だと、どうしても
「仕事なんだから」
と言ってしまいがちです。
そして、その先には
「お金(給料・ボーナス・手当等)が待っている」
「お客、ご利用者のお陰で給料が貰えて生活が出来ているんだから」
と仕事とお金を関連付ける傾向があります。
まずは
《その感覚は貴方世代限定の話》
だと自覚することが必要です。
部下世代が貴方世代のその感覚での発言を何度も聞いていると
「汚らしい。下らない」
くらいにドン引きすることもあります。
これを部下世代の価値観に合わせに行くと
「この仕事をやるとこうなります。だからこんなに良いことが起きるんだよ。」
「この能力を持っている貴方にしか出来ないと思うんだよね。」
「私は最も信頼している貴方にやって欲しいんです。貴方を信じています。」
等のように、やる意味を示し、部下の存在を認め、頼っている言動が重要です。
お金ことなんて一切言う必要はありません。
<部下世代がこう言ってきたら危険信号>

部下から、こんな言葉が聞かれたら危険信号かもしれません。
「時間外はキチンと出るんですか?」
等、お金の話です。
このようなことを真顔で真剣に言ってきた場合、会社か貴方を職場として、社会常識として信頼していない可能性があります。
部下世代にとって時間外は
「当たり前に出るモノ」
との感覚ですから普通は聞きませんし気になりません。
それなのにその部分をワザワザ聞いてくると言うことは、
「ここは本当に時間外出るのかな?」
と不信感が強いと言うことです。
もちろん、部下世代もお金に対しての価値観を持っていないわけではないんですからね。
その比重が存在意義よりも低い傾向にあると言うだけです。
部下世代にとって低い価値観部分に疑問を持たれている職場と言う事で危険信号と言えるわけです。
最後に

今回のはあくまでも傾向の話ですので、その世代全員がそのような価値観と言うことではありません。
最初に言ったように、価値観はその人物が育った時代や環境、経験等によって構築されます。
同世代でも環境や経験は違い得ますからね。
そして、本記事の情報はあくまでも小手先の、表面的なことです。
その前に土台となる基礎的な関わり方をした上でのテクニックのようなモノです。
その土台となる基礎的な関わり方を構築していないと効果はほとんど出ません。
他の職員さん達とキチンと関わるための基礎土台構築についてはこちらの記事をお読みください。
今まで自分がどんな言動をしていたのか?
自分自身のことを少し客観的に見て、相手の価値観を見る。
その上で相手の価値観に合ったコミュニケーションを意識すると、今とは違った関係性が築けるようになるかもしれませんね。
そうしたら、
「あの上司は」
「あの部下は」
と考える悩みは大きく変わっていくと思います。
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