介護の資格。キャリアアップ例

2019年10月16日

介護の資格

 介護の仕事に関係する国家資格は全て名称独占です。

 業務独占、つまり

「その資格がないとやっちゃダメ」

と言う資格は一つもありません。


 たまに

「ケアマネって業務独占?」

と言う疑問を見聞きしますが、違います。


 そもそもケアマネ資格は公的資格なので、実質的には民間資格と大差ないため名称の独占すらありません。


 この辺り、資格の種類や特徴等に関する概要に関してはこちらの記事をお読みください。

【初めての資格取得。資格の種類を説明します。】


 本記事では介護に限定した資格で、主なキャリアアップ例を紹介していきます。

 民間資格まで含めると多くなりすぎるため、公的資格と国家資格限定にしています。


 なお、各資格の詳細は別記事としてそれぞれに作成予定ですので、本記事では大きな概要の紹介程度に留めます。




介護職員初任者研修資格(旧ヘルパー2級)

資格種別

 公的資格


<受験条件>

 特になし


<取得方法>

 民間スクールが開校している講習+実習


<取得費用>

 スクール代金 6~9万円前後


 自治体によっては、既に無資格で働いている職員対象に、全額補助金が出る場合も有ります。


<特徴等>

 介護職員として持っておきたい基礎的な知識、スキルの習得をする資格です。


 施設によってはこの資格を持っている人限定で職員を募集しているところも多くあります。

 その条件が付いている施設は、少し現場で指導する余裕がない可能性もあります。

 ただし、現場の職員は資格の有無より、経験の有無を見る傾向にあります。


 この資格を持っているからと言って資格手当等、給料に影響が出ることはまずありません。


 ただし、現場を3年経験すれば、訪問介護サービスの、サービス提供責任者と言う役職に就け得るようです。

 私は施設(特養)経験しかないので、居宅は詳しく知りません。




実務者研修資格(旧ヘルパー1級)

<資格種別>

 公的資格


<受験条件>

 特になし。


<取得方法>

 民間スクールが開校している講座+実習


 初任者研修資格の保有で、免除される部分が一部あります。


<取得費用>

 7万~13万円くらい


 講座免除の関係で、初任者研修資格の有無で費用に差があります。


<特徴等>

 介護の国家資格である介護福祉士になる前段階として、取得しておきたい知識やスキルの習得が目的とされています。


 この資格の有無で給料に影響が出るか、出ないかは職場によります。

 特養では実務者研修で資格手当が出るのは珍しいと思いますが。


 医療面の行為として、実務者研修資格を持っていると痰の吸引が出来ます。

 実務者研修資格が出来る前に介護福祉士を取得した人は基本的にこれは出来ません。


 現場単位で痰の吸引を医務から教わりやっていましたが、実務者研修資格が出来てから、それはダメになりました。


 ただし、業務独占資格ではありませんので、実務者研修を持っていない介護職員が痰の吸引をしたからと言って即違法と言うことでもありません。


 逆に、実務者研修を持っているから痰の吸引をさせてもらえるとも限りません。

 その辺りは施設の判断次第です。


 私が経験した全ての施設では、実務者研修資格が出来たせいで、介護職員は全面的に吸引は禁止となっています。


 目の前でご利用者が誤嚥しており、吸引すれば助けられそうな状態で、吸引をやっていた経験があっても、実務者研修のこの部分のせいでやれません。


 そのため、実務者研修資格創設前からの介護職員的には、実務者研修資格に良い印象を持っていない人もいます。

 感じ方は人それぞれですが。




介護福祉士

「介護福祉士とはどんな資格なのか?」

「介護業界での立ち位置は?」

等の詳細についてはこちらの記事をお読みください。


<資格種別>

 国家資格(名称独占)


 この意味は

【初めての資格取得。資格の種類を説明します】

を参照下さい。


<受験条件>

 大きく受験条件には2つのルートがあります。

【実務経験ルート】

 介護現場の実務経験が3年以上+実務者研修資格


 これは実務者研修資格取得後3年の経験ではありません。

 無資格で介護を始めた場合も、現場の経験があればこれに換算されます。


 ただし、自宅で自分の家族を介護しているのは入りません。

 あくまでも介護職員として、仕事としての経験です。


【学校ルート】

 福祉系高等学校(専門学校含む)卒業


<取得方法>

 筆記試験(+実技試験)


 基本的には実技試験はありません。


【合格率】

 60~75%


 キチンと勉強をしていれば、ほとんどの人が合格出来る試験です。


【合格基準】

 125問中、概ね60%(=75問正解)


 ここでは詳細説明は省略しますが、75点以上採れば合格です。

 難易度によっては合格基準の調整がされ、70点くらいでも合格となることもあります。


 この難易度に合わせて合格基準が変動する調整と言うのは、試験が難しい時に合格基準を下げる調整の事を指します。


 つまり、

「今回の試験内容は簡単にし過ぎたから80点以上が合格ね」

のようにはされません。


 そのため自己採点ミスさえなければ、75点採れていれば合格と考えて問題ありません。


<取得費用>

 受験料 約1万円

 資格登録料 約1万円

 手数料 約5000円

計:約25000円


 基本的に誰にでも掛かる受験費用です。


<特徴等>

 介護現場の国家資格です。

 この資格を持っていると

【介護福祉士】

又は

【介護士】

を名乗れます。


 この資格を持っていない人が上記のような肩書を名乗ると違法行為になり、罰せられ得ます。


 ご利用者の心身のサポートと部下・後輩介護職員の指導を行う者です。

 役職を与えるかどうかは職場によりますが、現場の責任者となり得る資格です。


 この資格を持っていれば、資格手当を出している職場ならまず間違いなくどこでも手当がもらえます。




介護支援員(ケアマネ)

<資格種別>

 公的資格


<受験条件>

 ちょっと特殊な受験条件です。 

【指定資格保有による実務経験】

 介護福祉士等、介護現場に関係ある資格保有者が、その資格保有後に実務経験5年以上


【実務経験】

 相談員業務の実務経験が5年以上


 こちらの場合は指定された資格の有無は関係ありません。


<取得方法>

 筆記試験+実務研修


【合格率】

10~25% 


 取得難易度は介護系では最難関と言われています。

 過去に多くなり過ぎたため、今では落とすための試験になっていると言われています。


【合格基準】

60問中70%(42問正解)


<取得費用>

 受験料 約1万円

 実務研修費用 約55000円

 登録料等 約2500円


計:約6~7万円


<特徴等>

「体を壊して現場が出来なくなった時用に事務系の資格を!」

と最終的に取得を目指す人が多い資格です。


 皮肉なことに介護業界は、国家資格取得後に公的資格取得を目指す構図になっています。


 ご利用者のケアを行う上でのプランの作成を行いますので、ケアの根幹となる重要な立ち位置の資格です。


 ただし、現場からステップアップして事務の世界に入って行くとストレスが結構・・・いや、何でもありません。




社会福祉士

<資格種別>

 国家資格(名称独占)


<受験条件>

 細かく沢山ありますが、シンプルな物だけ紹介します。

【実務経験ルート】

 相談員としての実務経験4年以上


【学校ルート】

 4年制福祉大学等卒業


<取得方法>

 筆記試験


【合格率】

25~30%


【合格基準】

 150問中60%(90問以上正解)


<取得費用>

 受験料 約15000円

 登録料 約15000円

 手数料 約5000円


計:約35000円


<特徴等>

 名称独占の国家資格なので、この資格を取得していない人が社会福祉士を名乗ると違法で、罰せられ得ます。


 いわゆるソーシャルワーカーと呼ばれる人です。

 介護に限定せず、福祉全般における相談業務を行います。


 福祉全般に関して、ご利用者だけではなく、ご家族、地域の人達、職員等々、様々な人からの相談にのります。


 もちろん、資格手当はもらえますし、相談員と言う役職も貰え得ます。

 相談員になると基本的には事務職となります。


 もっとも、人が居ない時には現場を手伝うような人じゃないと現場からは大ブーイングで

「使えねぇ」

「それでも相談員かよ」

等と酷評されますけどね。




その他キャリアアップ案

 行政書士、司法書士、社会労務士等の法律家資格を取得すると言う選択肢もあります。


 全て合格率10%以下の難関資格です。


 行政書士であれば、遺産相続、遺言書、親族関係と権利、動産・不動産の管理関係、後見人等々に詳しいです。

後見人についてはこちらの記事をお読みください。

【高齢者の権利を守る制度】

これらは社会福祉士として仕事をする際にも知っておきたい法律の部分を、より広く・深く学ぶ感じです。


 司法書士なら法務局への登記なので、後見人業務、不動産の登録関係、等。

 ただし、正直なところ行政書士の方が介護には関わる部分が大きいような気がしますので、司法書士独自の部分となると、そこまで大きな関わりはないかなと。


 社会労務士なら社会保障制度や労働関係。

 介護業界の事務職員の中には

「介護職員はどうせ法律なんか知らないだろう」

と、嘘を言って騙し、労基法違反となる業務をさせる人が居ます。


 介護職員を守ると言う意味で社労士も有りだと私は思います。



 普通免許二種を取得して、介護タクシー業務も有りだと思います。

 普通のタクシーよりも料金は割高ですが、そこには元介護職員としての高いスキル料が乗っていると言うことですからね。




最後に

 概ね介護業界で王道と言われるキャリアアップの資格達を簡単に紹介してきました。

 いかがだったでしょうか?

 これから介護職員になりたい人も、現職の介護職員も、少しでも参考になればと思います。


「もっと詳しく知りたいんだけど!」

と言う貴方には、各資格の更なる詳細については別記事で作成していく予定です。


 もっとも、私の持っていない、受験経験もない社会福祉士やケアマネ辺りについてはこれ以上書けません。

 正直な話、介護の事務職には微塵も興味がないもので。


 私の場合は、もしも介護の事務をやるくらいなら介護を辞めます。

 そのくらい興味がないと言うか、この業界の人間性の中での事務職は嫌なので。



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