事例問題:足が痛いのに歩くご利用者

 今から言う状況で貴方なら

「どのように考えて、どのような対応をしますか?」

 是非考えてみて下さい。




ご利用者の情報

 年齢:90歳

 歩行:手引き介助歩行可能。一人で歩くと転倒リスク高

 夜間:ベッドに誘導すると、寝る時もあれば、寝ないで動き出す事もある。

 会話:会話は可能で、お願いも聞いてもらえる

 記憶:数分後には忘れてしまう。




貴方が置かれている状況

 貴方は夜勤でこのご利用者を寝かせる担当です。

 このご利用者は食堂の椅子に座っていますが、夜になると一人で立ち上がりが多く見られます。


 消灯時間やこちらのタイミングで寝かせても、そのまま寝る時と、寝ないでベッド回りで動きまわることが有ります。


 その都度貴方が寄り添い、座らないと危ない旨を説明すると納得して座ります。


 しかし、数分後にはまた立ちあがります。

 これを何十回と繰り返します。


 このご利用者はヒザが悪く、

「痛い、痛い」

と言いながら立ちあがります。


 それでトイレかと思って

「トイレに行きましょうか?」

と声掛けをしてから手引きをすると

「何すんのよ!痛いからやめてよ!」

と怒り出します。


 さて、貴方はこのご利用者が立ちあがる理由をどのように考え、どのように対応しますか?


 ヒントは

「このご利用者の立場だったら、自分なら」

で考えると分かるかもしれません。




「自分なら」で考える

 では、ここからは解答です。

 解答と言っても、これだけ少ない情報では沢山、人によって解決策が思い浮かぶかもしれません。


 それは、それで正解だと思います。

 実際に改善した、一事例として解答と表現させてもらっているだけです。


 考え方としては、ヒントで言った

「自分なら」

で考えて行くことです。


 一見

「ヒザが痛いなら歩かないで下さいよ!」

と思ってしまう状況です。



人は痛いから動く

「自分なら痛い場合は安静にしていますよ!」

と考える人は多いのかもしれません。


 ではそのような人に一つ質問です。

「夜間痛みが出たら、貴方ならどこで安静にしていますか?」

食堂に置いてある椅子に座って朝まで長時間安静にしますか?


 違いますよね?

 普通は

「もう寝るか」

と布団やベッドで横になって安静にしませんか?


 では、布団やベッドで安静にするためにはどうしなければなりませんか?

 そうです。

 食堂の椅子から歩いて移動しなければならないんです。


 だから、痛いからこそ、安静にするために動くんです。


 他にも、認知症により体内時計が狂っている場合は、他の理由で動く場合も有ります。

 それは、湿布や軟膏を探すためです。


 痛い場合

「湿布か軟膏あったかなぁ」

と動いて薬箱を探しませんか?


 そうです。

 この場合にも人は、痛いからこそ動くんです。


「痛いなら座って休んでいてよ」

と言う声掛けがいかに的外れかわかりますよね?


 自分達でも、痛いからこそ動いているんですよね。




解答

 そのため理由は、痛いからこそ、安静にする、又は湿布や軟膏を探すために動いている。


 介助としては、そのタイミングでベッド誘導をする。又は、薬箱を持って行く、湿布などを貼る。

かと思います。


 なお、この方は実在する方で、そのタイミングでベッド誘導すると朝まで良眠されるようになりました。


 以前は消灯時間とか、こちらのタイミングで誘導していたから寝なかっただけなんですね。




最後に

「言われてみれば当たり前だね」

と言うことですが、現場の中にいる時にはそれが中々思い浮かばないこともあるんですよね。


 もし

「睡眠薬を出して貰う」

と考えた貴方は、仕事が業務寄りな思考になっているかもしれません。


 それを知れただけでも意味はあるかもしれませんね。


 介護の仕事は

「寝ないから睡眠薬」

みたいな病院とは違いますからね。


そこで業務としてやっていたら

「看護師の下」

と見られても仕方がないと思います。


 本当は専門領域が全く違う専門家同士なんですけどね。

 専門家のタイプについてはこちらの記事を併せてお読みください。

【専門家は2種類!スペシャリストとジェネラリストの違い】


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