介護職員は良心を人質に取られている!「介護職員なんだから」という悪習。
「介護職員なんだから」
「良心を傷付けられたくなかったら仕事しろ!奴隷共」

もしこのように言われたら貴方は仕事をしますか?
それとも、
「ふざけんな!」
と、自身の良心を捨て、強い罪悪感や自己嫌悪に悩まされる選択をしますか?
実は言われている本人も意識していないだけで、これと大差ない言葉を介護職員の多くは日常的に言われています。
それは
「貴方は介護職員なんだから」
という言葉。
介護職員なら一度はナースなり、上司なりに言われた事があるのではないでしょうか?
この
「貴方は介護職員なんだから」
という言葉の後に、何かをやらされたり、強要される経験ですね。
他の業界から来た私としては、これは介護業界に存在する特有の悪習だと感じます。
しかし、それに不満を持ちながらも、
「それは異常なことだ!」
と、この言葉を言われている介護職員自身も認識出来ていない傾向にあります。
今回はこの介護業界に存在している異常な悪習についてです。
「介護職だから」何なのか?
介護職経験がない人には
「介護職だから・・・何なの?どう言うこと?」
と頭の中は
「???」
となっているかと思います。
この言葉は要は
「介護と言う職業を選んでいるんだから、人の生活や命を預かる仕事を自分で選んだんだから、自己犠牲を払ってでも、休日だろうと何だろう、やれ!」
と様々なことを強要される言葉なんです。
そしてこの言葉は主に、ナースや上司が言ってくるんですね。
介護職員はこの言葉を言われると従うしかありません。
何故なら、これに反発したら、それこそ自分の介護職員としての誇りを捨てることになるからです。
具体例
もう少し具体的な場面を紹介しましょう。
<休日出勤>
職場で参加は任意の勉強会があるとします。
その日は休日で、予定があるも、無理すれば参加は出来る。
しかし、それに無理して参加したら物凄く疲れて疲労が蓄積していくことは目に見えているとします。
そのためその旨を上司に話をするとします。
すると
「介護職員なのにこれに参加しないの?別に任意参加の勉強会だから強制はしないけど、貴方は介護をしているんだよね?」
のようなことを言われるわけですね。
<日常の中で>
これは勉強会等のイベントに限らず、日常業務の中でも沢山あります。
とても大変で、それを業務中にやると大きく影響が出るようなことをナースに
「今すぐやりなさい!」
と言われたとします。
それに対して
「それを今やるのは難しい」
と伝えたら、
「介護職員なんだから、そのくらいご利用者のためにやりなさいよ!」
「業務中に出来ないなら、仕事の後や休みに出てきてやりなさい!介護職員なんだから」
という状況ですね。
もちろん、言っている本人達はそんなことは《絶対に》しませんからね。
あくまでも
「介護なんだからやるべき」
を、自分には直接影響がないから言っているだけです。
この言葉が持つ意味
<介護職に誇りを持っている職員が言われたら>
これが変な事と感じる貴方は、介護業界の人ではないのかなと思います。
しかし、介護業界では結構当たり前に存在しているモノです。
そんな貴方はこれを聞いて
「いや、介護職と言っても仕事は仕事。保護されるべき部分は保護されて当然でしょ。従わなければ良いだけじゃん」
と思うかもしれません。
しかし、介護職員がこの言葉を言われると
【ご利用者のための自分という存在】
これが刺激されてしまうんですね。
そのため、これを拒否すると
「自分は介護職員としてダメな人間だ!失格だ」
と自己嫌悪に陥るんです。
「介護職なんだから」
を言っている彼らはそのことを知っていて発しているので、わざと介護職員に良心の呵責をさせ、行動を強制する悪習としての言葉なんです。
<介護職に誇りを持っていない職員が言われたら>
このような誇りを持っておらず、
「他に就職出来る仕事がなかった。お金のため」
のような職員も実際に存在しています。
そんな職員がこの言葉を言われたらどうなのか?
実はこのような職員もこの
「介護職員なんだから」
は中々断れません。
これを拒否すると
「周りからどう思われるか・・・」
と同僚等の目が気になるからですね。
別記事で書きますが、介護での職場の人間関係でこの部分はとても重要になってきますので、蔑ろには出来ないんですね。
彼らも介護職と言う部分に強い熱意や誇りがあるわけではないだけで、職場に居難くなったり、悪者にされたいわけではないですからね。
私の個人的な意見
この言葉に反論をするとナースや上司の多くはこのように主張します。
先程も少し言いましたが、それは
「介護は人の生活、人の命を預かる仕事なんだからやって当然。やれ!」
と言うことです。
これを貴方はどう感じますか?
私は異常だと思います。
何故か?
私の経歴を見ていただければわかりますが、介護の現場よりも更に緊急性の高い、人の命に関わる職にいました。
しかし、
「お前は警察官なんだから!」
との言葉で上司等から強要された経験は一度もありません。
嫌々でも、全て自主的にとか、当たり前に行っていました。
これは私だけの話ではなく、同僚も含めた業界全体での話です。
(部分部分を見て、全く存在しないかどうかは知りませんが)
介護よりも人の命に関わる緊急性の高い職種ですら
「○○なんだからやれ!やって当然!」
と良心を突いて、断れない言葉を発して強要する風習はないんです。
もっと緊急性の高い、人命に関わる仕事ですらこんなことはされていないのですから、これが如何に異常なことか分かりますよね?
最後に
だから私はこの悪習を何とか失くしたいと思っています。
しかし、この悪習は介護職員の中にも根付いてしまっているモノなので、中々介護職員からも賛同が得られず難しいんですよね。
「それはそうかもだけど、でも介護職員だし」
となるんですね。
ただでさえいつも、いつも、正月、ゴールデンウィーク、夏休み、お盆、年末、大晦日等々、世間が暦通りに生活している中、
「介護職員には関係ないことなので・・・」
と頑張っているのに、こんな良心を人質に取られているような状態では辛すぎますよね。
そこで私は現在、
「悪習を失くす!」
ではなく、別の視点からのアプローチをすることにしています!
良心を人質にされ、自己嫌悪で消耗させられる環境ではなく、その自分の中にある良心に従って行動でき、自分が自分を承認し続けられる方向での対策です。
その内容や計画等は実際に自分の職場から導入予定で動いている最中でして、導入後に結果等詳細は別記事に掲載予定です。
「ところで、この記事を書いている貴方はどなた?」
と疑問に思った貴方は私の自己紹介もご覧ください。
私は介護に関してこのように
◎、曖昧なまま使われている部分
◎、時代の変化についていけるような情報
◎、介護に対するやる気の向上
等に関する情報を出していきますので、是非また来てくださいね。
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